ドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」の、原作漫画の結末について紹介します。漫画の結末には実はパーマン4号ことパーやんが深く関係していました。ちなみに最後のセリフはパーやんのセリフです。

 

スーパーサラリーマン左江内氏の漫画の結末とは?

 

堤真一さん主演のドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」。視聴率好調のようで、回を重ねるごとに面白くなっていっています。1月クールのドラマの中では一番笑えるドラマだと思っています。

 

そんなドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」、今から最終回の結末についてネットで口コミが投稿されています。一部では「アノ人」が登場すると期待する声もあります。

 

 

ネットでは、「アノ人」「ゲストのあのキャラ」と言われている人物。それが、パーマン4号ことパーやんです。パーマンとは、藤子・F・不二雄の人気漫画です。少年たちがスーパーマンに変身してあらゆる事件を解決していくという物語。その主要キャラであるパーマン4号が左江内氏の結末に出てくるというのです。

 

実は、原作の漫画版「左江内氏」の結末にパーやんが密接に関係していました。

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漫画とドラマの違い

 

左江内氏の結末を語る前に、漫画とドラマの違いについて少し紹介していこうと思います。実は、原作の漫画からはかなり改変が加えられているようでした。まず、タイトルが違います。ドラマのタイトルは「スーパーサラリーマン左江内氏」ですが、漫画のタイトルは「中年サラリーマン左江内氏」。漫画では中年という部分が強調されていますね。

 

他にもキャラ設定からストーリーまで、ドラマオリジナル要素が多分に入っているようです。漫画には登場しないキャラも多くいます。

主要キャストの違い

ドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」に登場するキャラクターと、原作のキャラとの設定の差を比較してみようと思います。改変の大きさがわかると思います。

左江内氏(堤真一)

物語の主人公。ドラマでは堤真一さんが演じています。ドラマの設定は、万年係長。責任をとることが何より嫌い。会社の部下だけでなく、妻や子供たちからもなめられています。

漫画では?

漫画の中の左江内氏は、だいぶ印象が違います。係長という設定ではあるものの、責任はちゃんととるし、仕事もそれなりにできます。部下からの信頼もそれなりにあります。

円子(小泉今日子)

ドラマでは、小泉今日子さんが演じています。鬼嫁という設定。夫である左江内氏をこき使っている。かなり理不尽な妻。子供が大事。

漫画では?

漫画の円子は、鬼嫁ではありません。普通の主婦といった感じ。ちなみにママ友の存在もいません。

はね子(島崎遥香)

ドラマでは島崎遥香さんが演じます。左江内氏に反抗しているが、実は大事に思っている優しい娘。

漫画では?

漫画のはね子も微妙に反抗期。はね子は比較的ドラマとかなり設定が近いですね。

もや夫(横山歩)

ドラマでは小学生の役。円子、はね子と同じく、左江内氏をナメきっています。小学生ながら、意外にしっかりした子供。

漫画では?

漫画のもや夫の印象はかなり薄いです。腕相撲で左江内氏さんに勝っているということと、高校生のはね子の弟ということから、中学生くらいだと思います。

蓑島(高橋克実)

ドラマでは、高橋克実さんが演じています。左江内氏の上司で課長。宴会部長の異名を持つ。楽観主義者です。

漫画では?

漫画では、蓑島という名前は出てきません。ただの課長という立場で登場します。スーパーマンの活動で、ちょくちょく会社を抜け出す左江内氏をいつも睨んでいる真面目な課長です。楽観主義とは遠い存在ですね。

謎の老人(笹野高史)

左江内氏にスーパーマンのスーツを譲った人物。

漫画では?

漫画でも同じ立場で登場します。かつてスーパーマンをしていたが、誰かにその立場を譲りたいと思って左江内氏を選んだようです。ちなみに漫画の1話のタイトルは「スーパーマン襲名」。スーパーマンは世襲制という設定のようですね。

池杉(賀来賢人)

ドラマでは、賀来賢人さんが演じます。左江内氏の会社の部下。左江内氏を飛び越えて出世しようと考えています。

漫画では?

漫画には池杉という名前のキャラは出てきません。その代わり、茂手杉という部下は登場します。その名の通り女性にもてるキャラです。藤子・F・不二雄さんの漫画には、何度か登場する名前ですよね。

蒲田(早見あかり)

ドラマでは、早見あかりさんが演じます。左江内氏の会社の部下。情けない左江内氏を心底頼りないと思っています。態度も冷たいです。

漫画では?

漫画には蒲田という名前のキャラは登場しません。代わりに青山みどりという部下は登場します。暴漢に襲われそうになったところを左江内氏に助け出されます。特に恋愛には発展しません。

漫画に小池は出てこない

漫画の「中年サラリーマン左江内氏」に出てこない、ドラマオリジナルのキャラクターも多く登場します。中でもショックなのが、ドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」での人気キャラクター・小池刑事(ムロツヨシ)がドラマオリジナルキャラなこと。漫画には出てきません。

 

また、米倉(佐藤二朗)も漫画には出てきません。フリーターで毎回左江内氏にちょっかいを出してくるあのおじさんです。ドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」1話では、左江内氏(堤真一)と一緒に恋ダンスを踊ったあのおじさんです。

 

ムロツヨシさんと佐藤二郎さんは、思えば福田雄一監督作品に毎回のように登場する役者さんですね。いわゆる福田組と呼ばれる役者。漫画の「中年スーパーマン左江内氏」を実写ドラマ化するにあたって、福田雄一監督は自分の得意領域に持ち込みたかったのかもしれません。

 

ドラマの評判をみてみると、この策はうまくいっているように思えます。この二人のシーンでは大体笑わされます。漫画には出てこないキャラクターですが、とてもうまく機能していますよね。

 

ムロツヨシさんと佐藤二郎さんのほかにも漫画「中年サラリーマン左江内氏」には登場しない、ドラマオリジナルキャラクターはまだまだいます。一覧で紹介しますね。

 

漫画に出てこないキャラ一覧
===============

  • 米倉(佐藤二朗)
    フリーター。1話で左江内氏と一緒に恋ダンス踊った人
  • 小池郁男(ムロツヨシ)
    左江内氏が解決した事件の手柄はこの人の手柄に
  • 刈野助造(中村倫也)
    警察官。小池をいつも持ち上げている
  • 吉村さやか(金澤美穂)
    はね子の学校の友達
  • サブロー(犬飼貴丈)
    はね子の学校の友達
  • 木手(福島マリコ)
    円子のママ友。隣に住んでいる
  • 下山(富山えり子)
    左江内氏の同僚のOL

 

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漫画版「左江内氏」結末にパーやん登場

 

ドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」は現在放送中なので、どんな結末を迎えるのかは分かりません。私の予想としては、漫画版「中年サラリーマン左江内氏」とは別の結末になるのではないかと思っています。

 

というのも、漫画「中年サラリーマン左江内氏」の結末はとんでもない結末だからです。あの結末をドラマで再現するのは難しいと思います。何がとんでもないかというと、漫画の結末にパーマン4号ことパーやんが登場します。しかもチラッとではなく、がっつりと物語の結末に関与してきます。

 

漫画「中年サラリーマン左江内氏」の結末を紹介していきますね。

漫画版「左江内氏」の結末は?

漫画「中年サラリーマン左江内氏」の最終回のタイトルは「日は暮れて道遠し」。なんだか哀愁漂うタイトルですよね。最終回の結末まで順を追って説明しますね。

政治家を助ける左江内氏

いつものように、助けを呼ぶ声を聞いて飛んでいく左江内氏。助けた相手は有名な政治家でした。国会ではかなり攻めた発言をする政治家・佐城。国会の爆弾男と呼ばれています。そのため、命を狙われていたんです。

 

国のために命の危険を顧みないその政治家に左江内氏は感動し、ボディーガードを買って出ます。会社を休業してまで政治家を守ろうとします。佐城を狙った政治家・肥原のもとに乗り込んでいく左江内氏。しかしそこで左江内氏に迷いが生じます。肥原もまた、国のために動いているというのです。

 

左江内氏
「あんたは・・・悪いことをしているという自覚がないのか!?」

 

政治家・肥原
「人の評価は棺を覆って定まる。正邪は後世の審判にゆだねるよ。」

引用:漫画「中年サラリーマン左江内氏」より

正義が何か分からなくなる左江内氏

佐城と肥原、二人の政治家は自分の信じた正しいことを行っている。そのことに混乱していく左江内氏。迷いながらも政治家・佐城を護衛します。

 

そんな中左江内氏は、佐城と肥原が裏取引をしていることを知ります。佐城は金を受け取っていました。この事実に怒った左江内氏は、取引現場がされている屋敷ごと持ち上げ、池に落とします。

 

正義が何かわからなくなった左江内氏は、全てがいやになります。

 

「なにが国のためだ!!なにが社会の正義だ!!」
「むなしい・・・・・・。もうなにもかもいやになった」

引用:漫画「中年サラリーマン左江内氏」より

結末にパーやん登場

自分が守ってきた政治家の秘密を知り、何が正義か分からなくなった左江内氏。そんな左江内氏のもとにある人物が通りかかります。パーマン4号ことパーやんです。自分以外にスーパーマンがいることを知ってびっくりする左江内氏。スーパーマンを引退するという左江内氏の話を聞くパーやん。

 

パーやんは、左江内氏が悩む問題を一言で解決してしまいます。

 

左江内氏
「わしゃ もう・・・・なにが正義やら悪やら・・・・・。」

 

パーやん
「百人寄れば 百の正義がある
「当たり前のこっちゃがな」

引用:漫画「中年サラリーマン左江内氏」より

「深刻にならなくても、ボチボチやればいい」そう言うパーやんは、スーパーマンの力を使って内職をしていました。儲かるが人出が足りない。手伝ってくれないかと、左江内氏に持ち掛けます。スーパーマンが内職!?と驚く左江内氏。パーやんは「ま、立ち話もなにやから、空でも飛びながら。」と提案。

 

漫画「中年サラリーマン左江内氏」の結末は、パーやんと左江内氏が空を飛びながら会話しているシーンで終わります。かなり斬新な結末。作者の別作品のキャラクターが物語にちょっと登場することはありますが、結末まで関与することはあまりありません。漫画「中年スーパーマン左江内氏」の結末に少し驚きました。

 

これはあくまで漫画の結末です。ドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」ではどのような結末を迎えるのか楽しみです。まさか漫画と同じくパーやんが出てくる結末はないと思いますが(^^)。福田監督ならありうるかもしれません。

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3行まとめ

ドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」の原作漫画「中年サラリーマン左江内氏」の結末について書いてきました。内容を3行でまとめます。

 

【3行まとめ】

  • ドラマと漫画は違う部分も多い
  • 漫画版「左江内氏」の結末にはパーやん登場
  • ドラマの結末はどうなる?

 

最後に漫画「中年サラリーマン左江内氏」の巻末にあった福田雄一監督の印象的な言葉を紹介しようと思います。福田監督のキャスティングにかけるこだわりが伝わってきます。ドラマの改変の理由についても語っています。

 

まんがをドラマ化する際、多くの制作者はキャラクターによく似た顔の役者をキャスティングしようと考えます。そうすることで、「原作そっくり!」「イメージ通り!」と原作ファンの視聴者に喜んでもらえるからです。

 

けれど僕は、これまで携わった作品でそうはしませんでした。原作とそっくりの顔が見たいなら、アニメでやればいい。それよりも、違うタイプの役者がそのキャラクターを演じ、ぴったりハマったほうが断然おもしろいと感じるのです。

 

「え?この役者があのキャラクターを演じるの?」という違和感や不安をはねのけ、「この役者が演じているからこそおもしろい!」と視聴者に感じてもらいたい。そこに、まんがを実写でドラマ化する意味があると考えています。

引用:漫画「中年サラリーマン左江内氏」より