ドラマ「下剋上受験」の監督について調べてみました。ドラマの監督は二人いました。あの宮藤官九郎脚本作品を監督した人と、物議をかもしたある意味ホラーなドラマを監督した人。詳しく紹介していきます。

 

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下剋上受験の監督は誰?

 

阿部サダヲさん主演のドラマ「下剋上受験」。中卒の親子が子供を中学受験させる物語です。基本コメディドラマですが、少し考えさせられる部分もあるドラマです。特に子供を持つ親御さんにとっては、興味のあるテーマではないでしょうか。

 

そんなドラマ「下剋上受験」の監督について調べてみました。

 

■「下剋上受験」あらすじ
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ドラマ「下剋上受験」は、中卒の父と偏差値41の娘が偏差値72の最難関中学を受験する物語である。

物語の主人公は、桜井信一(阿部サダヲ)。信一は不動産会社の営業として働いていた。桜井家は代々中卒。信一も信一の父も中卒である。そして妻の香夏子(深田恭子)も中卒。中卒でも仕事はできる。信一は自分が中卒であることを悲観していなかった。

そんな信一だったが、ある日会社の高学歴の後輩・楢崎(風間俊介)に物件の成約を取られてしまう。その原因は学歴にあった。信一は学歴が将来の仕事に影響すると考え始める。そんな中、娘の佳織(山田美紅羽)の「全日本統一小学生テスト」の結果が届く。その内容は散々なもの。

「このままでは娘も中卒になってしまう」

そう思った信一は、佳織に中学受験をさせることを決意する。信一は娘の佳織と一緒に中学受験を目指すことになるが、その行く手には様々な壁が待ち受けていた。

 

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スタッフ情報に監督の名前がない理由

■「下剋上受験」スタッフ情報
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  • 原作:「下剋上受験」桜井信一
  • 脚本:両沢和幸
  • 音楽:出羽良彰
  • 主題歌:「遺伝」斉藤和義
  • 演出:福田亮介/吉田秋生
  • プロデューサー:渡辺良介/八木亜未
  • 製作:大映テレビ/TBS
引用:http://www.tbs.co.jp/gekokujo_juken/cast_staff/

 

上記はドラマ「下剋上受験」のスタッフ情報です。”監督”の名前がありません。いろいろと調べたのですが、どうやらテレビドラマ業界では監督という役職名はないようです。テレビドラマ業界において監督の役割を担うのは演出家。またはディレクター。「監督=ディレクター=演出」ということのようです。

 

撮影現場でキャストの演技指導や、チェックなど制作の指揮をとるのが監督(演出家)の仕事。一つの作品に複数の監督(演出)が入ることもあります。

 

ドラマ「下剋上受験」の監督は、演出スタッフの福田亮介さんと吉田秋生さん。この二人がドラマの監督を行っています。それぞれの過去作品を紹介していきます。

 

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監督①福田亮介の過去作は?

 

福田亮介監督は、1977年生まれの現在39~40歳。監督としては若い方ですね。携わった作品を見るとまだキャリアが浅いことが分かります。しかしそのどれもが話題作。かなり勢いのある監督であるとも言えます。福田亮介監督が携わった作品をまとめて紹介します。

 

福田亮介監督が携わった作品
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  • 「白戸修の事件簿」
    (2012)
  • 「空飛ぶ広報室」
    (2013)
  • 「Dr.DMAT」
    (2014)
  • 「ごめんね青春!」
    (2014)
  • 「マザー・ゲーム~彼女たちの階級~」
    (2015)
  • 「仮カレ」
    (2015)
  • 「ダメな私に恋してください」
    (2016)
  • 「重版出来!」
    (2016)
  • 「仰げば尊し」
    (2016)
  • 「下剋上受験」
    (2017)

コメディに強い監督

福田亮介監督の携わった作品を見てみると、コメディドラマが多い印象。錦戸亮さん主演のドラマ「ごめんね青春!」や、深田恭子さん主演のドラマ「ダメな私に恋してください」などなど。シリアスなドラマよりも少しコメディ感のある作品が並びます。ドラマ「下剋上受験」も基本はコメディドラマですよね。

監督②吉田秋生の過去作は?

 

続いて紹介するドラマ「下剋上受験」の監督(演出)は、吉田秋生監督。吉田秋生監督は1951年生まれの現在65~66歳(2017年2月時点)。監督(演出)のキャリアは長く、1981年のドラマ「ここまでは他人」に監督(演出)として参加しています。1980年代から1990年代にかけてかなり大量の作品に携わります。1980年代はドラマを24本も担当。1990年代も26本ものドラマに携わります。

 

吉田秋生監督の携わった作品は数が多すぎるので、抜粋して紹介していきます。ホラー作品が多いのも印象的。

 

吉田秋生監督が携わった作品
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  • 「ここまでは他人」
    (1981)
  • 「オサラバ坂に陽が昇る」
    (1983)
  • 「家族ゲーム」
    (1983)
  • 「青が散る」
    (1983)
  • 「うちの子にかぎって…」
    (1984)
  • 「もしも、学校が…!?」
    (1985)
  • 「子供が見てるでしょ!」
    (1985)
  • 「お坊っチャマにはわかるまい!」
    (1986)
  • 「一家だんらん物語」
    (1986)
  • 「親子ゲーム」
    (1986)
  • 「天使たちの微笑み 280日の赤ちゃん狂騒曲」
    (1986)
  • 「翔んでる警視 」
    (1986)
  • 「あなたもスターになりますか」
    (1987)
  • 「スタンドバイミー 気まぐれ白書」
    (1987)
  • 「パパはニュースキャスター」
    (1987)
  • 「ママはアイドル!」
    (1987)
  • 「魔夏少女」
    (1987)
  • 「23時の女たち」
    (1988)
  • 「パパは年中苦労する」
    (1988)
  • 「ボクの乙女ちっく殺人事件」
    (1988)
  • 「親子ウォーズ」
    (1988)
  • 「オシャレ泥棒」
    (1989)
  • 「はいすくーる落書」
    (1989)
  • 「ママハハ・ブギ」
    (1989)
  • 「卒業」
    (1990)
  • 「悪魔をやっつけろ!」
    (1990)
  • 「予備校ブギ」
    (1990)
  • 「十年愛 A decade of two」
    (1992)
  • 「人間・失格~たとえばぼくが死んだら」
    (1994)
  • 「Dearウーマン」
    (1996)
  • 「コワイ童話 シンデレラ」
    (1999)
  • 「オヤジぃ。」
    (2000)
  • 「天国に一番近い男 教師編」
    (2001)
  • 「かまいたちの夜」
    (2002)
  • 「怪談新耳袋」
    (2003)
  • 「奥さまは魔女 Bewitched in Tokyo」
    (2004)
  • 「地獄の沙汰もヨメ次第」
    (2007)
  • 「ケータイ刑事 銭形命」
    (2009)
  • 「ヤンキー君とメガネちゃん」
    (2010)
  • 「屋上のあるアパート」
    (2011)
  • 「生まれる。」
    (2011)
  • 「なるようになるさ。」
    (2013・2014)
  • 「表参道高校合唱部!」
    (2015)

ホラーに強い監督

吉田秋生監督はジャンルの垣根なく、多くのドラマに携わっていますが、印象的なのはホラー。「コワイ童話」や「かまいたちの夜」、「怪談新耳袋」などストレートに怖い作品に携わっています。また、「家族ゲーム」「人間・失格~たとえばぼくが死んだら」など展開が怖い作品も担当しています。

 

特に1994年のドラマ「人間・失格~たとえばぼくが死んだら」は怖い。赤井英和さん主演の学園ドラマで、KinKi Kidsの二人も出演したことで話題になりました。イジメ、体罰、虐待、自殺、復讐などを過激に描いた作品です。世間的にタブーとされてきた話題を扱ったドラマということで話題になりました。その視聴率は28.9%にも及ぶ大人気ドラマとなりました。

 

連続ドラマ初主演をつとめた赤井英和さんの代表作となりました。また堂本光一さんと堂本剛さんの俳優としての株を上げた作品でもあります。

 

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監督の現場リポートが面白い

 

ドラマ「下剋上受験」では、福田亮介さんと吉田秋生さんの二人が監督(演出)をつとめます。そんなドラマの裏側を紹介した「現場レポート」が面白いので紹介します。二人の監督がキャストに演技指導をしている様子が結構詳細に語られています。ドラマ「下剋上受験」の現場の様子が分かって面白いですよ。

 

■監督と阿部サダヲによる山田美紅羽の演技指導
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監督「よし、佳織もお父さんのマネして指差ししようか!きっと二人のお気に入りのポーズなんだよ。」
阿部さん「手の高さはこれくらいね!」

 

ドラマ「下剋上受験」1話の、親子そろって「行ってきます!」とポーズを決めるシーン。阿部サダヲさんのポーズを見て、急きょ子役の山田美紅羽ちゃんもポーズをすることになったようです。現場の雰囲気でいろいろと変更になるんですね。

引用:http://www.tbs.co.jp/gekokujo_juken/report/1.html

■監督による若旦那の演技指導
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監督「こちらで卵焼きを作っていようかな、と思っています。」
若旦那さん「(手元まで映るのかな…)はい。」←練習し始める
監督「あ、最後の焼き上がりくらいのつもりですから大丈夫ですよ。」
若旦那さん「はい!」

 

ドラマ「下剋上受験」に毎回登場する居酒屋「ちゅうぼう」での演技指導の様子ですね。若旦那さんがちょっと卵焼きの練習しようとしてるところが少し可愛いですよね。

引用:http://www.tbs.co.jp/gekokujo_juken/report/3.html

■監督による阿部サダヲの演技指導
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監督「楢崎に説明しているというより、自分に酔っている感じで。自分のことを言うときになって楢崎に振り向いてみましょう。」
阿部さん「舞台っぽいですね!」

 

阿部サダヲさんと風間秀介さんが、ドラマの中で営業するマンションでの撮影の一幕。阿部サダヲさんが風間周助さんに先輩風吹かせているシーンですね。

引用:http://www.tbs.co.jp/gekokujo_juken/report/6.html

■監督と要潤の会話
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要さん「いいね、ここで困ったような表情見せて!」
監督「なんで要さんが演出するんですか…」
要さん「だってこのシーン、ぼくあまり映ってないじゃない?」
監督「何言ってるんですか、ものすごく映ってますよ!」

 

なぜか要潤さんが阿部サダヲさんの演技指導をしています。そこを監督に突っ込まれてますね。現場の和やかな雰囲気が伝わってきます。

引用:http://www.tbs.co.jp/gekokujo_juken/report/11.html

■監督による風間俊介の演技指導
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風間さん「早く追いつくには、って聞かれたら問題が変わるということなのでスタート地点に戻したほうが分かりやすいですか?」
監督「いや、そこからの理解にいけるように、という考え方で、そのままでいいですよ。」

 

ドラマ「下剋上受験」4話で、風間秀介さんが旅人算を教えているシーンですね。あのシーンものすごくわかりやすかったですよね。複雑になりがちな算数の説明でしたが、テレビを見ているこちら側まで理解することができました。

引用:http://www.tbs.co.jp/gekokujo_juken/report/17.html

 

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3行まとめ

ドラマ「下剋上受験」の監督について紹介してきました。内容を3行でまとめます。

 

【3行まとめ】

  • ドラマ業界では「監督=演出」
  • 下剋上受験の監督は二人
  • 監督による演技指導の様子が面白い

 

最後に私の感想を書きます。私がドラマ「下剋上受験」の監督を調べてみて驚いたのは、ドラマ「下剋上受験」には監督(演出)が二人いたこと。私は今まで知らなかったのですが、一つの作品に複数の監督が入るのはよくあるみたいですね。例えば、1月クールのドラマ「東京タラレバ娘」の監督は三人。「A LIFE~愛しき人~」の監督も三人います。

 

監督の力関係は分かりませんが、それぞれ担当する部分が違うんでしょうね。ドラマ「下剋上受験」はコメディドラマでありながら、シリアスなシーンもあります。シーンごとで福田亮介監督と吉田秋生監督が力を出し合うのかもしれません。

 

今後ドラマを見る時は、監督の名前も注意してみるようにしてみようと思います。

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