NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の”時代”について詳しく紹介していきます。直虎が生きた時代では、どんな出来事が起き、どんな人物が活躍していたのか。年表を使って詳しく説明します。
また、大河ドラマの”見たい時代ランキング”も発表!2位には意外な時代がランクインしていました。
「おんな城主 直虎」の時代は大河ドラマの定番
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」では、乱世を生き抜いた女性・井伊直虎を中心に物語は進んでいく。その時代は戦国時代。大河ドラマでも定番の時代設定ですよね。あるアンケートでは、大河ドラマの時代設定は戦国時代を期待する声が1位だそうです。実際に大河ドラマ化されるのも、戦国時代が多いです。
戦国時代の乱世に女性として(男説もありますが)井伊家の当主となった直虎。そんな直虎が生きた時代はどんな時代だったのでしょうか。戦国時代の簡単な年表を作ったので、ぜひ時代の流れを感じてください。本当にまさに「戦国」という時代です。
まずは、直虎が生きた時代に活躍した有名な武将を一覧で紹介します。
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- 武田信玄
- 今川義元
- 織田信長
- 豊臣秀吉
- 徳川家康
- 明智光秀
- 毛利元就
- 上杉謙信
- 前田利家
- 竹中半兵衛
- 浅井長政
- 直江兼続
- 石田三成
- フランシスコ・ザビエル
「おんな城主 直虎」あらすじ
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井伊家当主・井伊直盛(杉本哲太)と妻・千賀(財前直見)の間には後を継ぐ男子がいなかった。そこで一人娘・おとわ(新井美羽)と分家の嫡男・亀之丞(藤本哉汰)を婚約させ、亀之丞を次の当主にするつもりだった。ところが井伊家は、実質的には強大な今川義元(春風亭昇太)の支配下にあり、亀之丞の父・井伊直満(宇梶剛士)は今川方に謀反を疑われて殺害されてしまう。亀之丞も命を狙われ逃亡し、以降行方知れずに。直満の謀反を今川に告げて井伊家を窮地に陥れたのは、家老の小野政直(吹越満)とうわさされる。政直は自分の嫡男・鶴丸(小林颯)とおとわを婚約させようとするが、おとわは亀之丞とのある「約束」を守るため、誰とも結婚できないよう出家してしまう。こうしておとわは「次郎法師」として暮らすことになる。
駿河の今川、甲斐の武田、三河の徳川と3つの大国が虎視眈々(たんたん)と領地をねらう中、資源も武力も乏しいこの土地で、頼るべきは己の知恵と勇気。直虎は、仲間と力を合わせて国を治め、幼い世継ぎの命を守ってたくましく生き延び、その後の発展の礎を築いた。彼女の原動力となったのは、幼いころに約束を交わしたいいなずけへの一途な愛。愛を貫いて自らの運命を切り開き、戦国を生き抜いた女の激動の生涯を描く。
引用:http://www.nhk.or.jp/naotora/intro/story/
直虎が生きた時代はどんな時代?
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の主人公・井伊直虎が生きたのは戦国時代。直虎は1536年に誕生したと推測され、1582年まで生きたとされています。約50年の人生の中に時代の大きな変化が起きています。まさに時代の変革期。「おんな城主 直虎」の公式HPの言葉を借りるなら、激動の時代です。
「自ら運命を切り開き、戦国を生き抜いた女の激動の生涯」
引用:http://www.nhk.or.jp/naotora/intro/story/
直虎の時代年表
「おんな城主 直虎」で描かれる戦国時代を年表にまとめてみました。黄色くマーカーをつけている部分は、「おんな城主 直虎」の物語に深く関係する事柄です。その前後を見ると、誰しもが知る歴史上の大事件が起きまくってます。年表を見ると、直虎がいかに激動の時代に生きたかがよくわかると思います。
特に注目したいのは、1544年と1562年。この年に起こる出来事が直虎の人生を大きく影響していきます。
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- 1521年
武田信玄が誕生。 - 1530年
上杉謙信が誕生。 - 1534年
織田信長が誕生。 - 1535年
井伊直虎が誕生。 - 1537年
豊臣秀吉が誕生。 - 1542年
徳川家康が誕生。 - 1543年
ポルトガルから鉄砲が伝来。 - 1544年
小野政直(吹越満)の讒言により直満(宇梶剛士)が処刑される。直親(亀之丞)の逃亡。 - 1555年
直親(三浦春馬)が井伊谷に帰還する - 1560年
織田信長、桶狭間の戦いで今川義元を討つ。直虎の父・直盛(杉本哲太)の戦死。 - 1562年
井伊直政(菅田将暉)誕生。直親(三浦春馬)は、小野政次(高橋一生)の讒言により、今川に処刑される。 - 1563年
直平(前田吟)が死亡。 - 1565年
井伊直虎(柴咲コウ)が当主となる。 - 1567年
真田幸村が誕生。 - 1568年
小野政次(高橋一生)が、井伊谷城を奪う。 - 1570年
直虎が家康に嘆願し、小野政次(高橋一生)を処刑させる。※直親(三浦春馬)への讒言の罪をとがめられた。 - 1573年
武田信玄が死亡。直虎は井伊谷城を奪還。 - 1579年
徳川家康、信長の命令で息子の信康を自害させる。正妻の築山殿も殺害させる - 1582年
本能寺の変。織田信長死亡。 - 1582年
羽柴秀吉と明智光秀が開戦。光秀死亡。直虎(柴咲コウ)死亡。家督は直政(菅田将暉)が継ぐ。 - 1598年
豊臣秀吉が死亡。 - 1600年
関ケ原の戦い。家康軍の勝利。
※諸説あり
※讒言(ざんげん)とは、「ありもしない事柄をねつ造し、その人の目上の人に悪く言うこと」を意味します。戦国時代には、讒言で何人もの人があらぬ罪で処刑いるようです。
1544年:直満(宇梶剛士)の死亡
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の1話で描かれる事件です。この事件が発端で直虎の人生が180度変わったともいえる事件。直虎の人生だけでなく、直虎(柴咲コウ)、直親(三浦春馬)、小野政次(高橋一生)の幼馴染三人の人生にも深く関わる出来事。悲劇の発端でもあります。
1544年、小野政直(吹越満)が今川に「直満(宇梶剛士)に謀反の疑いあり」と讒言します。この結果、直満は今川に呼び出されて処刑されてしまいます。今川は、直満の息子である直親(亀之丞)の首も差し出せと要求。直親は逃亡して難を逃れます。
その結果、直虎(おとわ)と直親(亀之丞)の結婚の約束は果たされることはなくなります。
1562年:直親(三浦春馬)の死亡
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の最大の悲劇といえます。三人の幼馴染の関係が完全に崩れる事件でもあります。
1562年、小野政次(高橋一生)は父親と同じことを直親(三浦春馬)に行います。今川に讒言し、直親は処刑されてしまいます。一度は難を逃れた直親ですが、父親と同じ運命をたどることになります。この事件がきっかけで、小野政次は井伊家と真向から対抗していくことになります。
直虎にとって大きな悲劇が起きたこの年に、もう一つ大きな出来事が起きます。この出来事は、井伊家の未来を明るくする出来事でもあります。それは、直親の息子・直政(菅田将暉)の誕生。そして、直親という当主を失った井伊家は、直虎を当主として進んでいきます。おんな城主 直虎が誕生するわけですね。
井伊家にとって、絶望と希望が入り混じる年となりました。
大河ドラマの人気の”時代”ランキング
オリコンニュースで、気になるランキングがあったので紹介します。そのランキングとは、「今後、NHK大河ドラマで描いてほしい時代は?」というアンケートをもとに作られたランキング。想像していたランキングとはちょっと違う部分もありちょっと意外な”時代”ランキングになっています。
- 戦国時代
- 昭和時代
- 江戸時代
- 明治時代
- 平安時代
- 縄文時代
- 飛鳥時代
- 安土桃山時代
- 弥生時代
- 大正時代
昭和時代が二位の理由は?
一位が戦国時代なのは納得なのですが、二位の昭和時代が意外でした。昭和時代となるとなんだか大河ドラマ感がなくなってきますよね。今まで昭和時代を描いた大河ドラマは数作制作されているものの、数は圧倒的に少ない。直近の昭和時代を描いた大河ドラマは、1986年の「いのち」。戦後を生きた女医の半生を描いた作品です。ちなみに脚本は橋田壽賀子さん。歴史上の人物が登場しない唯一の作品だそうです。
1980年代には昭和時代の大河ドラマは2作ほど制作されているようです。大河ドラマで描くのは数十年前の話。生生しい記憶も残る時代を大河ドラマで見るというのは、なんとも不思議。昭和時代を推す人の意見を紹介します。
自分が生まれた時代がどんな感じなのか見てみたい
引用:http://www.oricon.co.jp/special/245/
手塚治虫や美空ひばりとか観てみたい
引用:http://www.oricon.co.jp/special/245/
初期の偉人について見聞を深めたい
引用:http://www.oricon.co.jp/special/245/
佐藤栄作について描いてほしい
引用:http://www.oricon.co.jp/special/245/
一番人気は戦国時代
一番人気は不動の戦国時代。制作されている数も圧倒的に多いですよね。戦国時代を支持する人の声を紹介します。ちなみにアンケートが行われたのは、2012年だそうです。中には真田幸村の大河が見たいという声もあります。
戦乱の世、見応えがあるから
引用:http://www.oricon.co.jp/special/245/
魅力的な武将が多いから
引用:http://www.oricon.co.jp/special/245/
真田幸村が主役のドラマが見たい
引用:http://www.oricon.co.jp/special/245/
前田慶次を描いてほしい
引用:http://www.oricon.co.jp/special/245/
3行まとめ
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の時代について紹介してきました。内容を3行でまとめようと思います。
- 「おんな城主 直虎」は戦国時代真っ只中
- 「おんな城主 直虎」で注目すべきは、1544年と1562年
- 大河ドラマは、昭和時代が意外にも人気
最後に私の感想を書きます。NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の放送前は、その出来を不安視する声がありました。不安視する声で多かったのは「女性が主人公であること」「あまり知られていない人物であること」。この二つが不安視の材料でした。過去の大河ドラマの傾向から、この二つに当てはまるものは評判が良くなかったため、不安材料とされていました。
しかし放送が始まると、前評判とは打って変わって評判がいい。前作「真田丸」と比較されるも、視聴率は悪くありません。この好調の理由は、ずばり直虎の生きた時代にあると思っています。
井伊直虎は、確かに歴史上の有名人ではありません。私も発表されるまでその存在を知りませんでした。有名じゃない人を主人公にすると、先の展開が分かりにくいため、評判の良くない作品が多いようです。最近でいうと、井上真央さん主演の大河ドラマ「花燃ゆ」の不人気が思い出されます。女性主人公だし。
しかしそれでも人気を獲得できるのは、「おんな城主 直虎」で描かれるのが人気の高い戦国時代だから。たとえ主人公が有名でなくても、その関係する人物は歴史上の偉人ばかり。今川義元、武田信玄、徳川家康などなど。その知名度が主人公の知名度の低さを補っています。
2017年の大河ドラマ「おんな城主 直虎」では、戦国時代の乱世を生き抜く女性・直虎が描かれます。今後も歴史上の偉人と直虎の関係にも注目していくと、さらに面白く見ることができるかもしれません。