大河ドラマ「おんな城主 直虎」の主役・井伊直虎のお墓について紹介しています。直虎のお墓は、龍潭寺と妙雲寺(自耕庵)の二つのお寺に存在しています。特に印象深いのは龍潭寺のお墓。直虎の隣にあるお墓を知ると、ちょっと涙ぐんでしまいます。直虎の隣に葬られているのは、あの人物のお墓でした。
直虎の墓は二つある
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の主人公は井伊直虎。戦国乱世で女性において一国一城の主となった人物です。そんな直虎のお墓は二つあるようです。いずれのお墓も井伊家にゆかりの深い浜松にあります。
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- 龍潭寺
- 妙雲寺(元:自耕庵)
直虎の二つのお墓は、「龍潭寺」と「妙雲寺(元:自耕庵)」。龍潭寺は大河ドラマの中にも登場するなじみ深い場所ですよね。この二つのお墓について詳しく紹介していきますね。龍潭寺の直虎のお墓の隣には、アノ人物のお墓が鎮座しています。直虎の人生を考えると感慨深いものがあります。
①直虎の菩提寺 龍潭寺
まず最初に紹介するのは、龍潭寺。浜松市北区にあるお寺です。龍潭寺の歴史は古い。創建は奈良時代までさかのぼるそうです。かの有名な僧・行基によって開かれたと伝わります。その年は、なんと733年だそうです。今から1300年近く前ですね。井伊家との関わりは平安時代から。その頃から龍潭寺は、井伊家の菩提寺となっています。
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先祖の位牌をおさめるお寺。菩提所とも呼ばれる。
現在の「龍潭寺」の名前になったのは、直虎の父・直盛が葬られてから。直盛の法号から龍潭寺という名前になったそうです。龍潭寺には、大河ドラマ「おんな城主 直虎」に登場する伝説の井戸も実際にあります。井伊家の初代・共保が生まれた「共保公出生の井戸」です。「おんな城主 直虎」の1話で、おとわ(直虎)たちが、共保がどこで生まれたかを議論していた井戸です。
物語に何度も登場する大事な場所です。直虎と直親の再開。直親と小野政次との決別などなど。「おんな城主 直虎」における様々な分岐点がこの場所で描かれます。
この「共保公出生の井戸」がある龍潭寺には、井伊家の歴代のお墓もあります。直虎のお墓があることはもちろん、父・直盛のお墓や、許嫁の直親のお墓もあります。「おんな城主 直虎」の物語を語る上では外せないスポットの一つです。
龍潭寺へのアクセス
龍潭寺
■住所
静岡県浜松市北区引佐町井伊谷1989
■アクセス
浜松駅からバス50分。
井伊谷神宮前で下車。徒歩2分。
②直虎の菩提寺 妙雲寺
次に紹介する直虎のお墓があるお寺は、妙雲寺。こちらも龍潭寺と同じく浜松市北区に所在しています。ちなみに妙雲寺と龍潭寺の距離は1キロありません。徒歩で行けるほど近いです。
妙雲寺は、龍潭寺と比べると歴史は浅いです。しかし直虎とのゆかりは深い。というのも、妙雲寺は直虎が創建したお寺だからです。直虎ば晩年に過ごしたお寺でもあります。直虎の死後、この妙雲寺に葬られたとされています。ちなみに妙雲寺という名前は、直虎が亡くなった後、院号からつけられた名前。元のお寺の名前は自耕庵というそうです。
この妙雲寺で最近大きな発見がありました。直虎と南渓和尚の位牌が見つかったのです。
妙雲寺で直虎と南渓の位牌見つかる
妙雲寺の住職がお寺を整理していた時、直虎と南渓和尚の位牌を偶然発見。専門家によると、位牌に書かれた戒名から直虎と南渓和尚の位牌であることが判明しました。妙雲寺の関係者は「位牌は長く本堂に安置されていて、両者が丁重に弔われていた証拠だと思う。寺に足を運び地域の歴史に思いをはせてほしい」と語っています。
大河ドラマ「おんな城主 直虎」の放送前に、本堂を改めて整理していたんでしょうね。直虎”男説”も同じようなシチュエーションで、新資料が発見されて話題になっていましたよね。新しい歴史の事実を知るという意味でも、大河ドラマはとても意味があるのかもしれません。
ちなみに妙雲寺は、普段は一般公開されていないお寺。しかし大河ドラマ「おんな城主 直虎」の放送に合わせて土日祝限定で一般公開されています。直虎と南渓和尚の位牌も公開されているようですね。
妙雲寺へのアクセス
妙雲寺
■住所
浜松市北区神宮寺町28-3
■アクセス
浜松駅からバス60分。
北神で下車。徒歩2分。
直虎の隣は誰の墓?
直虎の二つのお墓について紹介してきました。調べてみて印象的だったのは、龍潭寺にある直虎のお墓。井伊家の歴代の先祖のお墓が並ぶ場所です。直虎の隣にあるお墓は、直親のお墓です。この事実を知った時に少し涙が出そうでした。
「おんな城主 直虎」や井伊直虎の史実を見ても分かると思います。二人は幼少からの幼馴染で、許嫁とされていました。しかし、二人は生涯結ばれることはありません。直虎と直親は、数奇な運命によって、引き裂かれてしまいます。「おんな城主 直虎」は二人の物語と言っても過言ではありません。
直親の逃亡
「おんな城主 直虎」1話で、直虎と直親は離れ離れになってしまいます。ことの始まりは、直親の父・直満(宇梶剛士)の死でした。小野政直(吹越満)の今川への密告で、直満は処刑。息子である直親の命も危うくなります。幼い直親は、命からがら逃亡。許嫁とされていた直虎とは離れ離れになります。直虎は、これを機に出家。結果的に婚期を逃すことになります。
直虎と直親の死別
大河ドラマ「おんな城主 直虎」の最大の悲劇と言えるでしょう。物語の中盤で直虎(柴咲コウ)と直親(三浦春馬)は死別することになります。10年ぶりに井伊谷に帰参した直親。しかし直虎は出家の身。二人が結ばれることはありません。※史実では直親は逃亡先で妻をめとっています。
夫婦になることはできませんが、直虎と直親は再会を果たします。しかし、その矢先に悲劇が待っていました。直親の死です。直親は今川に謀反の疑いありとされ、処刑されてしまいます。皮肉にも自分の父親と同じ形で最期を迎えることになります。
直親の死後、当主を失った井伊家。直親の息子・直政(菅田将暉)は幼すぎる。そこで当主となったのが、直虎。ここでおんな城主 直虎が誕生します。直虎は直親の息子・直政の後見人として、井伊家再興につとめます。
最期まで一緒になることは叶わなかった直虎と直親。二人の菩提寺である龍潭寺では、二人のお墓は隣あっています。歴代当主の眠るお墓なので、単に順番で隣になっているだけかもしれません。それでも、二人のお墓が隣であるという事実は涙を誘います。ぜひ龍潭寺に言った際は隣り合う二人のお墓を参ってください。より深く「おんな城主 直虎」の物語に入り込めると思います。
柴咲コウ 直虎の墓参りでコメント
大河ドラマ「おんな城主 直虎」で主役の井伊直虎を演じる柴咲コウさん。柴咲コウさんは、撮影前に龍潭寺にある直虎のお墓を訪れています。柴咲コウさんが直虎のお墓参りをしたのは、2016年の8月26日。8月26日は直虎の命日だそうです。直虎のお墓を前に、さまざまなことを感じたそうです。お墓参りをした際の、柴咲コウさんのコメントを紹介します。
先ほど墓前に立たせていただいたときにはご加護をいただけたような思いにかられた。初心をずっと持ち続けて最後まで乗り切っていきたい
引用:http://www.oricon.co.jp/news/2077414/full/
また、直虎のお墓の前では直虎を演じるにあたってある”報告”をしたという柴咲コウさん。「おんな城主 直虎」に対する柴咲コウさんの真摯な態度が伝わってきます。
演じさせていただきますと報告した。もし私がこの世からいなくなって自分のことが物語になるとしたら、信念と覚悟と真心の愛をもって表現してほしい
引用:http://www.oricon.co.jp/news/2077414/full/
まとめ
大河ドラマ「おんな城主 直虎」の主人公・井伊直虎のお墓について紹介してきました。内容を3行でまとめようと思います。
- 直虎のお墓は二つある
- 直虎のお墓の隣は、直親のお墓
- 柴咲コウのコメントが素晴らしい
最後に私の感想を書きます。今回は直虎のお墓について紹介してきました。印象的なのは、やはり直虎の隣が直親のお墓だということ。直虎と直親の歩む人生を考えると、やはり感慨深く思えます。私は大河ドラマを見る前に、必ず史実を辿ってみるようにしています。物語の展開を先に知ることは、「ネタバレだから嫌」だと思う人もいるでしょう。確かにその気持ちも分かります。それでも私は、史実を調べてから大河ドラマを見ることをおすすめしたい。
史実を知ることで、大河ドラマは何倍も面白くなると思っています。直虎と直親の悲劇の人生を事前に知ることで、「おんな城主 直虎」をより深く楽しめると思います。後に待つ展開を想い、何気ない所作で泣きそうになることも何度もあります。また、より深く楽しむにはゆかりの地に行くという手もありだと思います。
大河ドラマに登場する人物がかつて実在した場所を訪ねることで、より登場人物に感情移入しやすくなります。人物の”実在感”を肌で感じることで、大河ドラマを見る目が変わると思います。私は直虎のお墓がある龍潭寺や妙雲寺には行ったことはありません。でも、放送中に行きたいと思っています。直虎と直親の隣り合うお墓を見てみたい。