大河ドラマ「おんな城主 直虎」の各キャストの役づくりについてまとめてみました。また役づくりについての感想も併せて紹介していきます。キャストが何を考えているのか、そしてそれは視聴者に伝わっているのか。詳しく紹介していきます。

 

一番注目してほしいのは、今川義元の役づくり。春風亭昇太さんは相当悩んだみたいですね。

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おんな城主 直虎 役づくりまとめ

 

大河ドラマ「おんな城主 直虎」。キャストのインタビューから、その役づくりについてまとめてみました。また、役づくりについて、視聴者のネットの感想もまとめています。こうして改めてまとめてみると、役づくりと感想がつながっていることに気が付きます。役者の意図した演技が、視聴者にそのまま伝わっていました。

 

役づくりの中で特に印象的なのは、今川義元演じる春風亭昇太さん。役づくりに一番戸惑った人物かもしれません。

 

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直虎(柴咲コウ)の役づくり

井伊直虎とは
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女性でありながら、一家の当主として戦国時代を生き抜いた人物。井伊家当主・直盛の一人娘として誕生。分家の嫡男・直親と結婚し、正室として井伊家を支えるはずだった。しかしある事件がきっかけで直親と離れ離れに。直虎は出家。婚期を逃すことになる。

 

その後、戦のたびに当主を失うことになる井伊家。その白羽の矢は井伊直虎にもまわってくる。女地頭とも呼ばれることもある。

 

大河ドラマ「おんな城主 直虎」の主人公・井伊直虎。直虎を演じるのは柴咲コウさん。「おんな城主 直虎」で大河ドラマ初出演にして、初主演。そんな柴咲コウさんの役づくりについての記事を発見したのでまとめてみました。

 

直虎の役づくり まとめ
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■空き時間はリラックス
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撮影が始まってから最初の1週間くらいは現場で猫をかぶっていたのですが、ず?っと気を張っているわけにはいかず、2週間目くらいから素を現した感じです(笑)。本番にすべてを注ぐために空き時間はリラックスを心がけています。

 

■似てる部分も多い
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考える前に一歩踏み出してしまうような直感的なところは、まさにその似ている部分。直虎は直感だけで勝負するのではなく、行動しながらもその場でグルグルと思考を働かせて機転を利かせていくところが魅力です。

 

■年齢不詳をイメージ
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奥方になって子を産むのが当たり前だった時代に、城主となった直虎。型にはまらずに生きた人なので、いくつになっても年齢不詳だったのではないかと想像しています。
(中略)
外見もエイジレスな雰囲気なので、年齢にとらわれずに演じられるといいですね。

 

引用:http://www.nhk.or.jp/naotora/special/interview04/・http://www.nhk.or.jp/naotora/special/interview08/

 

柴咲コウさんの役づくりの中で印象的なのが、「エイジレス」という言葉。たしかに直虎は年齢を感じさせません。尼としての白い布を着ているときはどこか大人っぽく見えるのですが、その言動は少し幼い部分もある。南渓和尚に「和尚様!和尚様!!」と突っかかるシーンでは子供っぽさを感じました。かと思えば、直親を説教するシーンでは、大人っぽくも見える。

 

柴咲コウさんの言う通り、直虎は年齢を感じさせない。「エイジレス」という言葉もしっくりきます。

ネットの感想

井伊直虎のネットの感想をまとめてみました。「おんな城主 直虎」の主人公なだけあって、やはり感想の数は多い。様々な感想があるようですね。中でも柴咲コウさんの美しさについて感想を投稿している人が目立ちます。柴咲コウさんが役づくりで意識している「エイジレス」というのは、女優・柴咲コウだから可能なことのような気がします。

 

ちなみに柴咲コウさんは現在35歳。直親役の三浦春馬さんとは10歳近く年齢が離れています。あまり年齢の差は感じませんよね。まさに「エイジレス」。

 

 

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直親(三浦春馬)の役づくり

井伊直親とは
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直虎の元許嫁。父・直満の謀反の疑いにより、井伊谷を追われることになる。成長して井伊谷に帰ってくるが、すでに直虎は出家の身。二人が結婚することは叶わない。井伊家の当主・直盛の死後、井伊家の当主となる。正室は奥山朝利の娘・しの。しのとの間に虎松を授かる。虎松は井伊家を再興させることになる井伊直政。

 

「おんな城主 直虎」の物語において、かなり重要な人物。直虎が出家したのも、女性でありながら当主になることになるのも直親が要因です。物語の推進剤的な役割といえそうですね。そんな直親の、三浦春馬さんの役づくりを紹介していこうと思います。

 

直親の役づくり まとめ
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■10年の時を経て戻ってきた意味
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離れているからこそ、温めてきた思いは大きかったはず。10年の時を経てこの地に戻れた意味をかみしめて生きる、直親の業や心情を大切にしながら演じていきたいと思っています。
引用:http://www.nhk.or.jp/naotora/special/interview09/

 

三浦春馬さんの役づくりの中で印象的なのが「業」という言葉。当主である直親の責任や重圧。直親には多くが重くのしかかっています。当主だから、被る罪も多い。自分の本心とは違う方向に進まざるを得ない直親の苦悩を役づくりに込めているんですね。

ネットの感想

ネットの直親の感想をまとめてみました。多い感想は「笑顔が素敵」「サイコパス」などなど。これもすごく納得。基本人当たりの良い直親ですが、当主として行うことは結構冷酷に見えることもしばしば。そのギャップが「サイコパス」という感想につながっているのでしょうね。

 

政次(高橋一生)の役づくり

小野但馬守政次とは
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直虎と直親の幼馴染。井伊家の筆頭家老、小野家の嫡男でもある。今川家の目付け役でもあり、井伊家の中では孤立している存在。直虎と直親に対して特別な感情を抱いている。その感情がのちに大きな悲劇を呼ぶことにつながる。

 

小野但馬守政次は「おんな城主 直虎」の中でも一番苦しむキャラクター。直虎が表の主人公だとしたら、政次は裏の主人公。政次はのちに井伊家にとっての最大の悲劇を引き起こしてしまいます。視聴者の中でも一番人気の高い人物ではないでしょうか。

 

政次の役づくり まとめ
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■政次の表と裏
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井伊家と筆頭家老である小野家とでは、「違い」を肌で感じることも増えていくでしょうし。表層に見えている部分と本当の内なる部分――、政次の心の流れの表と裏とを大切にしながら演じていければと思っています。
引用:http://www.nhk.or.jp/naotora/special/interview10/

ネットの感想

ネットの小野但馬守政次への感想をまとめてみました。多い感想は、「かわいそう」というもの。小野但馬守政次の立場や、これから迎える展開を考えるとたしかにかわいそう・・・。

 

直盛(杉本哲太)の役づくり

井伊直盛とは
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井伊家の当主であり、直虎の父。今川に支配される井伊家において、今川と井伊家との折衝で気苦労が多い。生け花を愛する一面もある優しい父親。桶狭間の戦いで非業の死を遂げることになる。

 

井伊家の当主でありながら、どこかなよなよしている当主・井伊直盛。杉本哲太さんの言葉を借りるならまさに「中間管理職」。気苦労の多い優しい人物を演じていました。ちなみに、史実の直盛の年齢を出してみると「おんな城主 直虎」の物語が始まった時点で19歳・・・。なよなよした感じも納得できる気がします。

 

直盛の役づくり まとめ
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■答えの出せない男・直盛
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しっかり者の妻の千賀からもときにヤイノヤイノ言われたり、一人娘のおとわの少々自由な発言に戸惑ったりと、とにかく周囲に翻弄(ほんろう)されるのが直盛という男かもしれません(笑)。演じるうえでも、直盛の“答えが出せない”雰囲気を常に意識はしていました。
引用:http://www.nhk.or.jp/naotora/special/interview10/

 

杉本哲太さんの役づくりの中で印象的なのが「“答えが出せない”雰囲気」。あらゆる方面から板挟みにある直盛。その気苦労を意識して役づくりをされているようですね。ちなみに杉本哲太さんのコメントの中で、直盛のことを「答えの出せない」と表現したうえで、「人の意見に対してもフラットに耳を傾けることができる」ともコメント。杉本哲太さんは直盛のことを魅力的な人物とも言っています。

 

たしかに、殺伐とした戦国時代において、直盛の人柄にホッとした人も多いと思います。それだけに桶狭間の回が本当に泣けました。

ネットの感想

ネットの直盛についての感想をまとめてみました。感想の中で多いのは、やはり「人柄」について。厳しい父親や上司を何度も演じてきたことのある杉本哲太さん。「おんな城主 直虎」での優しい父親像に驚く声も多いようです。

 

千賀(財前直見)の役づくり

千賀とは
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直虎の母。直盛の妻。今川家の家臣・新野左馬助の妹でもある。井伊家と今川家との同盟の証として井伊家に嫁いできた。時には直虎に対して厳しくすることもあるが、すべては直虎のことを想ってのこと。厳しいが愛情にあふれた母親。

 

直虎の母でありながら、「おんな城主 直虎」全体の母のようにも思えます。千賀演じる財前直見さんの愛情にあふれる演技は、そんなことを思わせます。財前直見さんの役つくりにも同じようなことがコメントされています。

 

千賀の役づくり まとめ
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■「怒る」ではなく、「叱る」
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ただ千賀を演じる上では、幼い娘・おとわ(新井美羽)を単に“怒る”のではなく、人として向き合い“叱る”ことのできる母でありたいと思いました。
引用:http://www.nhk.or.jp/naotora/special/interview10/

ネットの感想

千賀についての感想をまとめてみました。千賀というより財前直見さんの演技に対する感想が多い印象。その感想のほとんどが演技力を評価するものでした。女優歴も長い財前直見さん。安定した演技が評価につながっているようです。

 

南渓和尚(小林薫)の役づくり

南渓和尚とは
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直虎の大叔父。龍潭寺の和尚であり、出家した直虎の師匠でもある。いつも猫を撫でていて、のんびりしている。しかし有事の際は井伊家の舵をきることもある影の実力者。城主となった直虎のブレイン的存在でもある。

 

大河ドラマ「おんな城主 直虎」の中で、どこか浮世離れした存在。まぁ僧侶なのですがw。周りがうろたえているときにも南渓和尚だけは常に別のことを考えているように見えます。そんあ南渓和尚が唯一驚きを隠せないのが、直虎の存在。弟子でもあるが、直虎は南渓和尚の想像を超えた行動を見せることがあります。

 

南渓和尚の役づくり まとめ
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■つかみどことろのない人物
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こんな一面もあればこういう一面もある。多面的に見せたほうが南渓らしくていいのかなと思いました。非常につかみどころのない人物なので、見ている人が南渓の言葉を聞いて「えっ?どっちなの?」と思うことが多少あってもいい。
引用:http://www.nhk.or.jp/naotora/special/interview07/

 

小林薫さんの役づくりの中で印象的なのが、「(南渓和尚は)つかみどころのない人物」という部分。同じ感想を持つ視聴者も多いと思います。謎に満ちていますが、それが南渓和尚の魅力につながっている気がします。

ネットの感想

南渓和尚のネットの感想をまとめてみます。演技派俳優として知られる小林薫さん。ネットの感想もやはり演技についてが多いですね。あともう一つ多いのが、南渓和尚と一緒にいる猫への感想。おとなしくしていてすごくかわいいですよね。ちなみに「にゃんけい」と呼ばれているようです。

 

しの(貫地谷しほり)の役づくり

しのとは
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井伊家の重臣・奥山朝利の娘。直親の正室となり、虎松(のちの井伊直政)を産むことになる。子供ができるまでは、正室としてのプレッシャーを感じていた。特に直虎へは嫉妬もあり、衝突することになる。

 

貫地谷しほりさん演じるしのは、子供を懐妊しないことをプレッシャーに感じています。「早く」「男の子がほしい」と周囲の重圧は相当なもの。今にも通じる重圧ですが、戦国時代ともなるとまたさらに重くなるのかもしれません。そんなしのを演じる貫地谷しほりさん。しのについて「かわいい」とコメントしています。

 

しのの役づくり まとめ
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■何かしたいのに、できない
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しのが直親と直虎に対して、やきもちをやく様子をかわいいなぁと思いながら、演じています。
引用:http://www.nhk.or.jp/naotora/special/interview10/

 

貫地谷しほりさんの役づくりのコメントの中で印象的なのは「かわいい」という部分。しのに一番スポットが当たるのは、産みたいけど中々子供ができない。という回。直虎と直親の関係を深読みして嫉妬するシーンはかわいそうでもあり、かわいくもありました。

ネットの感想

しのへのネットの感想をまとめてみました。貫地谷しほりさんの演技力への感想も多い。そして華のある女優さんとして注目を集めているようでもありました。「おんな城主 直虎」の主人公は井伊直虎(柴咲コウ)ですが、どこか男勝りで女性らしくはありません。その点しのは、女性らしく描かれます。そういう意味ではしのが物語のヒロインといえるかもしれません。

 

今川義元(春風亭昇太)の役づくり

今川義元とは
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今川家の当主であり、井伊家を屈服させた人物。井伊家を長く苦しめる人物でもある。その強大な武力で各地を制圧しているが、1560年「桶狭間の戦い」で織田信長に破られ討ち死にしてしまう。その死は歴史を大きく変えることになる。

 

今川義元の名前を聞いたことがないという人は少ないと思います。日本史でも必ず習う人物ですからね。今川義元が討たれた桶狭間の戦いは、「歴史が動いた」戦としても有名。織田信長が台頭することになったのは、桶狭間の戦いで今川義元を破ってから。今川義元がこの戦いを制していれば時代は大きく違っていたでしょうね。

 

今川義元の役づくり まとめ
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■落語家なのにしゃべらない
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やっぱり噺家なので、しゃべらないとね!落語家をドラマに呼んでおいて、黙って芝居をさせるなんてどういうこと!?って、びっくりですよ(笑)。
引用:http://www.nhk.or.jp/naotora/special/interview10/

 

今川義元を演じるのは、落語家・春風亭昇太さん。「おんな城主 直虎」で一番のサプライズキャスティングかもしれません。しかもその演出方法がすごく斬新。「しゃべらない」。役づくりにおいても春風亭昇太さんは苦労されたようです。でもその甲斐あってか、ものすごく不気味で怖い今川義元に仕上がっていました。

ネットの感想

今川義元への感想をまとめてみました。感想の中で多いのは、やはりその演出方法について。「落語家なのにしゃべらない」ということで話題になりましたからね。いつもの春風亭昇太さんがニコニコしてしゃべっているだけあって、そのギャップが「怖い」という感想をもつ人も多いようです。

今川氏真(尾上松也)の役づくり

今川氏真とは
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今川義元の息子。義元亡き後の今川をしょってたつプリンス。義元の死で弱体化した今川家を再興できるのか、周囲からはプレッシャーをかけられている。蹴鞠の名手としても有名。

 

今川義元は有名ですが、今川氏真はそこまでの知名度はありません。歴史の年表を見ると義元の討ち死にを機に今川家は落ちていきます。中には「氏真で今川は終わった」といわれるほど。そんな今川氏真を演じるのは尾上松也さん。役づくりについて紹介します。

 

今川氏真の役づくり まとめ
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■氏真像を裏切りたい
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演じるうえでは、氏真のせいだけで今川が堕ちていったわけではないという一面を少しでも見せられたらと思っています。
引用:http://www.nhk.or.jp/naotora/special/interview10/

 

先にも書いたように、世間の氏真像はそんなに良くありません。当主としての手腕を疑う声も多い。そんな今川氏真像を打ち破るような役づくりをしているようです。何かと翻弄されがちな氏真。今後の暗躍も楽しみです。

ネットの感想

今川氏真への感想をまとめてみました。尾上松也さんは、歌舞伎役者。数々の歌舞伎の舞台に出演。そしてミュージカルにも出演しています。かなりファンも多い。今川氏真への感想は、尾上松也さんのファンによるものが多い印象でした。これから活躍が増えれば別の感想も出てきそうです。

 

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まとめ

大河ドラマ「おんな城主 直虎」の役づくりと感想についてまとめてきました。書いてきた内容を3行でまとめてみようと思います。

 

【3行まとめ】

  • 「おんな城主 直虎」キャストの役づくりはそれぞれ個性的
  • 「おんな城主 直虎」役づくりと感想はある程度似通う
  • 一番感想が多いキャストは、柴咲コウ。次点で高橋一生

 

最後に私の感想を書いて終わります。役づくりとその感想をまとめてきました。上にも書きましたが、役づくりと感想は似通うということを発見。キャストが意識している役づくりは、そのまま演技に現れ感想にもつながっています。当然のことのように思えるかもしれませんが、コレってかなりすごいことだと思います。

 

役づくりがそのまま演技で実現できている時点ですごいですが、それがちゃんと視聴者にも伝わっているということが驚き。改めて俳優のすごさを実感しました。

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