大河ドラマ「おんな城主 直虎」の視聴者の評価をまとめてみました。現時点の評価は「面白くない」「面白い」の意見が真っ二つ。どちらの意見も納得できる部分が多分にあります。感情的ではなく、冷静に分析する意見が多いのも印象的。

 

特に面白いのは、「恋愛要素多め」という要素について。ここが本当に意見が分かれているところ。

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おんな城主 直虎「面白くない」理由まとめ

 

まずは、大河ドラマ「おんな城主 直虎」が「面白くない」という口コミをまとめてみました。掲示板の口コミやツイッターの投稿などを基に多い意見をまとめています。

 

「面白くない」意見の中で印象的なのは5つ。意見の中身を詳しく見ていくと、「たしかに」と納得できる部分も多くありました。結構冷静に分析して「面白くない」と言っている人が多いのも印象的。

 

おんな城主 直虎「面白くない派」
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  1. 恋愛ドラマ感
  2. 1話が面白くない
  3. スケールが小さい
  4. 真田丸との比較
  5. 2年前を思い出す・・・

 

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①恋愛ドラマ感

大河ドラマ「おんな城主 直虎」の「面白くない」という一番目の意見は、「恋愛ドラマ感」。「おんな城主 直虎」では大河ドラマの中では“型破り”と言われるくらい恋愛要素多め。この部分が「面白くない」という評価につながっているようです。

 

井伊直虎(柴咲コウ)、直親(三浦春馬)、政次(高橋一生)の三角関係が描かれます。「おんな城主 直虎」の物語の中心はこの三角関係。物語が迎える大きな山場もこの三角関係が深く関わっています。さらにこの三角関係に直親の正室・しの(貫地谷しほり)も加わってきて四画関係に。かなりドロドロの恋愛ドラマ。昼ドラ並です。

 

いつもの大河ドラマとは作り方が大きく違います。「大河ドラマらしい大河ドラマ」を求めている人にとっては「面白くない」と感じるのも無理はありません。「面白くない」という意見の中には「脱落した」という声も少なくない。

②1話が面白くない

大河ドラマ「おんな城主 直虎」の「面白くない」という二番目の意見は、「1話が面白くない」。実はここも「おんな城主 直虎」では”異例”の作り方をしている部分。「おんな城主 直虎」では4話までは子役が主演をつとめています。柴咲コウさんが登場するのは、放送開始1か月後の5話から。

 

大河ドラマで子役からスタートするのは珍しくありません。しかしここまで長く主演に居座るのはかなり異例なこと。最近の大河ドラマではあまり見ない作り方。この部分に「面白くない」と感じる人も多いようです。

 

また、「1話のつかみが弱い」「海外ドラマの1話を勉強してほしい」「真田丸の1話と比べて面白くない」という意見もあるようです。

③スケールが小さい

大河ドラマ「おんな城主 直虎」の「面白くない」という三番目の意見は、「スケールが小さい」。「おんな城主 直虎」の主人公は井伊直虎。歴史上の有名人とは言えません。直虎が当主として治めていたのは、遠江国の井伊谷。物語の舞台は主にこの井伊谷です。「スケールは小さい」という意見が出るのも納得です。

 

「桶狭間の戦い」など歴史上の大事件も描かれますが、井伊家は戦いの中心ではありません。あくまで戦いに巻き込まれた形。ダイナミックに日本史に介入していくような大きなスケールの大河ドラマを期待している人にとっては「面白くない」でしょうね。

④真田丸との比較

大河ドラマ「おんな城主 直虎」の「面白くない」という四番目の意見は、「真田丸との比較」。「おんな城主 直虎」の前クールにあたる大河ドラマ「真田丸」は堺雅人主演で、真田信繁の生涯が描かれました。三谷幸喜さんのオリジナル脚本という部分も話題になりました。ちなみに2004年の「新選組!」以来の2作目。

 

視聴率も好調で、熱狂的なファンも生んだヒット大河となりました。放送終了後には、「真田丸ロス」が起こるほどの人気作。この「真田丸」と「おんな城主 直虎」が比較されてしまうようです。前作と比較されるのは、避けられないことです。しかし「真田丸」がヒット作だっただけに、「おんな城主 直虎」に「面白くない」という意見が多く出ているようです。

⑤2年前を思い出す・・・

大河ドラマ「おんな城主 直虎」の「面白くない」という五番目の意見は、「2年前を思い出す・・・」という意見。二年前の大河ドラマとは、井上真央さん主演の「花燃ゆ」。この大河が大河ドラマの歴代視聴率のワーストを記録。評判もすこぶる悪いものでした。

 

悪評高い「花燃ゆ」と「おんな城主 直虎」には似ている部分があり、「2年前を思い出す・・・」という意見が出ているようです。主な似ている部分は二つ。「女性が主人公」「マイナーな主人公」。

 

大河ドラマ「花燃ゆ」は、吉田松陰の妹が主人公。吉田松陰は有名ですが、その妹はほぼ無名。「おんな城主 直虎」の主人公も女性でマイナーな人物。たしかに共通点は多い。

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おんな城主 直虎「面白い」理由まとめ

 

「おんな城主 直虎」の「面白くない」という部分だけ紹介しても不公平なので、反対に「面白い」という意見についてまとめてみました。「面白い」という意見も主なものを5つピックアップしてみました。ちなみに、私は「面白い派」です。

 

おんな城主 直虎「面白い派」
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  1. 恋愛ドラマ感
  2. 1話が面白くない高橋一生の演技
  3. 子役の演技がいい
  4. 杉本哲太のサラリーマン感
  5. 展開が切ない

①恋愛ドラマ感

大河ドラマ「おんな城主 直虎」の「面白い」という一番目の意見は、「恋愛ドラマ感」。上で書いた「面白くない」と同じ部分ですね。賛否が真っ二つに分かれてるのが印象的。一部では「面白くない」と否定的な意見も少なくない恋愛要素。一方では好印象な方も多いようです。かくいう私のもその一人。

 

大河ドラマでは主に「政治的な駆け引き」が描かれます。これは「おんな城主 直虎」でも同じ。大河ドラマの面白い部分であり、とっつきにくいと感じる部分でもあります。「おんな城主 直虎」では、この部分に恋愛の要素が多分に入っています。

 

恋愛要素が入ることにより、登場人物に感情移入しやすくなります。時代背景が変わっても恋愛感情は普遍的ですからね。登場人物の心情の変化もすごく分かりやすくなります。

 

ネットでは直親(三浦春馬)派と政次(高橋一生)派に分かれて議論されるほど。若い女性からの支持が熱い印象。

②高橋一生の演技

大河ドラマ「おんな城主 直虎」の「面白い」という二番目の意見は、「高橋一生の演技」。高橋一生さんが演じるのは、小野但馬守政次。この人物は「おんな城主 直虎」の物語においてかなり重要な人物。直虎が表の主人公だとするなら、裏の主人公は間違いなく政次。感情移入できるようなドラマの構造になっています。

 

そんな政次を演じるのは高橋一生さん。ベテラン俳優ですが、最近かなり勢いのある俳優でもあります。ドラマ「民王」でハマり役にあたりさらにブレイク。ドラマ「カルテット」でも好演していました。そんな高橋一生さんの演技が「良い」と話題になっています。

 

表情の微妙な変化。直親への嫉妬と憎悪と友情の入り混じった複雑な表情など。特に表情の演技が高評価されています。今後の展開にも深く関わる人物なだけにさらに注目度は高まっていくでしょうね。

③子役の演技がいい

大河ドラマ「おんな城主 直虎」の「面白い」という三番目の意見は、「子役の演技がいい」。この部分も「面白くない」「面白い」と二分化しています。先にも書きましたが、「おんな城主 直虎」では放送開始から1か月は子役主演で話は進みます。ほぼ無名の子役が、1か月も大河の主演がつとまるのか不安の声は大きかった。放送前はほとんど否定的な意見でした。

 

意見が二分化したのは、放送が開始されてから。想像以上に子役の演技が良く、高評価を得るようになりました。意見の中には「このまま子役で」と継続を希望する声が出るほど。

 

私も正直子役の演技に期待はしていなかったのですが、実際に演技を見てみるとかなり引き込まれる。失礼な言い方ですが、大河ドラマとして十分成立していました。

 

子役が1か月も主演をつとめたのには脚本上の理由があるようです。物語の内容的にどうしても必要。脚本家の森下佳子さんはその必要性についてコメントをしています。

 

ぜひともそうする必要がありました

直虎、井伊直親、小野政次の子ども時代の関係性が、あとあとまでドラマの軸となっていくからです

 

引用:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170108-00000304-oric-ent

④杉本哲太のサラリーマン感

大河ドラマ「おんな城主 直虎」の「面白い」という四番目の意見は、「杉本哲太のサラリーマン感」。杉本哲太さんは、井伊直虎(柴咲コウ)の父・井伊直盛を演じています。杉本哲太さんの役柄と演技に好印象をもつ人が多いようです。

 

杉本哲太さん演じる井伊直盛は、井伊家の当主。当主として主君である今川家と、今川に対抗しようとする臣下に挟まれる立場。”殿”でありながら、どこからサラリーマンの苦悩を表している印象的な人物。杉本哲太さん自身もこの部分に注目していて、直盛のことを「中間管理職」と表現しています。

 

直盛は井伊家当主でありながら、“殿”とは名ばかりのような、実に苦労の多い人物ですよね。家中は今川をめぐりしばしば対立し、上からはたたかれ下からは突き上げられ、まるで中間管理職のよう。
引用:http://www.nhk.or.jp/naotora/special/interview05/

⑤展開が切ない

大河ドラマ「おんな城主 直虎」の「面白い」という五番目の意見は、「展開が切ない」。大河ドラマ「おんな城主 直虎」の物語はいくつかの大きな悲劇を迎えることになります。物語の主軸が悲劇だといっても過言ではありません。

 

この悲劇に関わるのは、直虎(柴咲コウ)・直親(三浦春馬)・政次(高橋一生)の三人。幼馴染の三人ですね。この三人が物語の中心であり、悲劇の当事者でもあります。だからこそ子役時代を丁寧に描く必要があったわけですね。

 

史実で先の展開を知っている人にとっては、何気ないシーンでも切なくなることもあります。ドラマの制作陣も意識的に先の悲劇への伏線を張り続けています。この切なさを感じさせる丁寧な演出が、視聴者に「面白い」と思わせているのでしょうね。

おんな城主 直虎 7回が特に面白くない?

 

ネットで「おんな城主 直虎 面白くない」と検索すると、なぜか「おんな城主 直虎 面白くない 7回」という言葉が出てきます。なぜ狙い撃ちで7話が面白くないのか。気になったので調べてみました。まずは7回のあらすじをざっと紹介します。

 

おんな城主 直虎 7回 あらすじ
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直親(三浦春馬)としの(貫地谷しほり)の祝言が無事執り行われ、祝賀ムードの井伊谷。小野政次(高橋一生)と新野左馬助(苅谷俊介)の二人は駿府・今川館に出向き、改めて直親の帰還を認めてもらうよう願い出る。これに対して今川義元(春風亭昇太)の出した交換条件は、井伊谷での大規模な「検地」の実施だった。

引用:http://www.nhk.or.jp/naotora/story/story07/

 

今川の検地から、隠し里を守り抜くという回。木村祐一さんが検地役として出演していました。検地役の追求に窮した直親(三浦春馬)が、政次(高橋一生)にキラーパスを投げるという名場面が生まれた回。個人的にはすごく面白いと思った回です。

 

なぜ7回が面白くないといわれてしまうのか。それは物語上の大きな進展がないからでしょう。7回は、「直虎と直親の再会」と「桶狭間の戦い」の間。ちょうど谷の部分にあたります。たしかに物語に進展がないといえばそのとおり。もしかしたらその部分で「面白くない」と感じた人が多かったのかもしれません。

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まとめ

大河ドラマ「おんな城主 直虎」の「面白くない」という評判について書いてきました。内容を3行でまとめてみます。

 

【3行まとめ】

  • 「おんな城主 直虎」に賛否両論
  • 「面白くない」理由は5つ
  • 「面白い」理由も5つ

 

最後に私の感想を書こうと思います。先にも書いたように、個人的には「おんな城主 直虎」を「面白い」と感じて毎週楽しみに視聴しています。なので「面白くない」という意見が多いことは、ちょっと意外。でも、「面白くない」という意見の中身を見てみると、納得できることも多いんですよね。

 

「おんな城主 直虎」は、今までの大河ドラマにないような”型破り”な部分が多い。「子役で1か月」「恋愛要素多め」などなど。それが良いか悪いかは置いておいても、新しいことをやると少なからず反発は起こります。それが国民的ドラマの大河ドラマならなおさら。今までの大河ドラマを期待している人からは「面白くない」と思われても不思議はありません。

 

作品の評価は、物語が進むにつれてまた変わってきます。「おんな城主 直虎」も物語が終わるころには、「面白い」と大絶賛の嵐になっているかもしれません。個人的には賛否両論あるほうが、いろいろな意見を知れて楽しいですが。