大河ドラマ「おんな城主 直虎」のあらすじをまとめてみました。ここだけ見れば最終回までの展開が分かるようになっています。ネタバレも含みます。その点はご了承ください。
また、「おんな城主 直虎」に寄せられた感想もまとめて紹介していきます。「面白い派」と「面白くない派」二つの正反対な感想をそれぞれ紹介。どちらの感想も「なるほど」と納得するものばかり。「おんな城主 直虎」の新しい面白さを発見できるかもしれません。
おんな城主 直虎【あらすじ】※ネタバレ注意
大河ドラマ「おんな城主 直虎」のあらすじをネタバレ全開で紹介していこうと思います。物語の主人公・井伊直虎は史実に名を残す実在の人物。大河ドラマ「おんな城主 直虎」の結末まであらすじを知ることができます。
「おんな城主 直虎」の最終回までのネタバレを知りたい方や、物語全体のあらすじをザッと読みたい方はぜひ見てみてください。
大河ドラマ「おんな城主 直虎」の物語は、ざっくりと4つの物語に分けることができます。それぞれのあらすじをサクッと紹介していきますね。
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- 婚期を逃す直虎
- 井伊家当主死にまくり
- 桶狭間の悲劇
- 幼馴染三人の決別
- おんな城主 直虎 誕生
- 次世代イケメンに渡すバトン
一部史実とは違う部分もあります。その部分に注目していくのも面白いですよね。脚本の意図が伝わってきます。
あらすじ①「婚期を逃す直虎」
大河ドラマ「おんな城主 直虎」の物語は、遠江国にある井伊谷から始まります。主人公となるのは井伊谷の当主・井伊直盛(杉本哲太)の一人娘・おとわ(のちの直虎)。豊かな自然の中でおとわはお転婆娘に育っていました。
おとわには二人の幼馴染がいます。亀之丞(のちの直親)。鶴丸(のちの小野政次)。幼馴染二人は、それぞれ井伊家家臣の嫡男。おとわ(直虎)と身分の違いはあれど仲良くしていました。
そんな三人の関係を崩すような出来事が起こります。それは、おとわ(直虎)と亀之丞(直親)の結婚話。井伊家当主・直盛には息子がいなかったため、分家の嫡男・亀之丞と、娘・おとわを結婚させようという話。幼いながらも二人は許嫁の関係になります。二人の関係を鶴丸は複雑な気持ちで眺めていました。
時期を同じくして井伊家に事件が起きます。亀之丞(直親)の父が謀反の罪で処刑されてしまいます。この事件がきっかけで、命を狙われることになった亀之丞(直親)。井伊谷から命からがら脱出します。
許嫁の二人は離れ離れになってしまいます。実はこの事件を仕組んだのは、鶴丸の父・小野政直(吹越満)だった。父の所業を知り、嫌悪感を抱く鶴丸(小野政次)。そんな鶴丸に父はある言葉をかける。
「お前は必ずわしと同じ道をたどるぞ」
この言葉が現実のものとなるとは、まだ誰も信じていませんでした。
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- 直虎・直親・政次は幼馴染
- 直虎と直親は許嫁になる
- 直親は井伊谷から逃亡
あらすじ②「桶狭間の悲劇」
亀之丞(直親)が井伊谷から姿を消してから10年の月日が流れます。そしてついに亀之丞(直親)が井伊谷に帰ってきます。帰ってきた亀之丞は直親と名前を改めます。そして許嫁のおとわ(直虎)と一緒になるつもりでした。しかし、10年前とはあまりに状況が違いました。
おとわは出家し、次郎法師と名前を変えていました。出家の身であるために直親と結婚はできない。直親は次郎法師(直虎)との結婚を泣く泣くあきらめます。次期当主として、しの(貫地谷しほり)を正室に迎えることになります。
そんな中、井伊家を大きく揺るがす大事件が起ころうとしていました。歴史の転換点と言われる「桶狭間の戦い」。今川義元が織田信長を討伐しようとしていた戦。ここに井伊家も参戦することになります。
数で圧倒的有利と思われていた今川軍ですが、まさかの敗退。最前線で戦に参戦していた井伊家も壊滅的なダメージを受けます。井伊家当主・井伊直盛(杉本哲太)は戦死。重臣を何人も失います。
父の戦死に悲観に暮れる次郎法師(直虎)。しかしまだまだ井伊家の受難は終わりません。直盛に代わって当主となった直親(三浦春馬)にも悲劇が訪れます。
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- 直親と次郎法師は結婚できない
- 桶狭間の戦いで当主・直盛戦死
- 直親にも不穏な影が忍び寄る
あらすじ③「幼馴染三人の決別」
「桶狭間の戦い」での大敗で、今川軍を裏切る流れができていました。徳川家康(阿部サダヲ)をはじめ、家臣たちが続々と今川を離れていきます。ますます弱体化する今川家。危機感を感じた直親も今川を裏切る算段をつけます。
直親は、家康の使いである者の話に乗ります。しかしこれは今川が仕掛けた罠でした。直親は謀反の罪で処刑されてしまいます。今川家の目付け役であった小野政次(高橋一生)は選択の余地なく、直親の処刑に加担することになります。
「お前は必ずわしと同じ道をたどるぞ」
皮肉にも父・小野政直(吹越満)の言葉のとおりになります。幼馴染を失った政次(高橋一生)は吹っ切れたように暴走を始めていくことになります。一方で当主を失った井伊家では次期当主を誰にするか考えを巡らせていました。
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- 直親の処刑
- 政次の暴走開始
- 井伊家の次期当主は?
あらすじ④「おんな城主 直虎 誕生」
直盛(杉本哲太)、直親(三浦春馬)と続けて当主を失うことになった井伊家。その後も次々と家内の男たちが戦で亡くなっていきます。追い打ちをかけるように政次(高橋一生)が、直親の子・虎松の後見人になると言い出します。
このままでは井伊家は政次に乗っ取られてしまう。そこで妙案を思いついたのが南渓和尚(小林薫)。南渓和尚は龍潭寺の和尚でありながら、井伊家の軍師的な役割を担っています。出家した次郎法師(直虎)の師匠でもあります。
そんな南渓和尚が出した結論が、「次郎法師を虎松の後見人にして、井伊家当主とする」。次郎法師は「井伊直虎」と名前を変え、井伊家の当主になります。ここに「おんな城主 直虎」が誕生することになりました。
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- 続けて当主を失った井伊家
- 井伊家を乗っ取ろうとする政次
- 井伊家を守るために当主になったのは、井伊直虎
あらすじ⑤「次世代イケメンに渡すバトン」
井伊家は井伊直虎(柴咲コウ)を当主に立てることにします。女性でありながら、勇ましい名前を持ち一家の当主となった井伊直虎。時代の変革期に直虎は立ち向かうことになります。
直虎の前にたちはだかるのは、今川家と幼馴染の小野政次(高橋一生)。政次は隙あらば井伊家を乗っ取ろうと画策します。今川家の命令により井伊谷城を横領することに成功します。直虎は自身の拠点を追い出されてしまいます。
直虎は徳川家康(阿部サダヲ)の力を借りて、なんとか井伊谷城を奪還します。政次を追い詰めます。直虎は幼馴染の政次を処刑することになります。元許嫁・直親(三浦春馬)の仇を討つ形になります。
その後も数々の試練を乗り越える井伊家と直虎。そんな中直親の子・虎松は元気に成長を遂げます。成長した虎松(菅田将暉)は、”偶然”の出会いにより徳川家康(阿部サダヲ)に仕えることになります。そこで虎松は破竹の出世を果たします。最終的には徳川四天王に数えられるほどに。
虎松は井伊直政と名前を変え、井伊家を再興していきます。
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- 政次が井伊谷城を奪う
- 直虎が井伊谷城を奪還。政次を処刑
- 直親の子・虎松が大出世。井伊家再興に導く
あらすじへの感想
大河ドラマ「おんな城主 直虎」のあらすじを紹介してきました。まだ放送されていない部分はい史実で補完していますが、大まかなあらすじは上記のとおり進むと思います。
大河ドラマ「おんな城主 直虎」のあらすじを見て思うのは、物語としてきれいな形だな、ということ。最初から最後まで物語が一貫していますよね。大河ドラマ「おんな城主 直虎」のあらすじを一言でいうと「三人の幼馴染の物語」です。
直虎(柴咲コウ)、直親(三浦春馬)、政次(高橋一生)の三人の物語です。井伊家の争いや、歴史の大きな流れも描かれます。しかし本筋はあくまで三人の幼馴染。残酷な言い方をすると「仲の良かった三人が、時代の流れに飲まれて殺し合う」。そんな物語です。
あらすじをまとめてみて改めて思ったのは、裏の主人公は間違いなく小野政次(高橋一生)だということ。政次は井伊家を裏切り、最終的には直虎によって処刑されてしまいます。ここだけ聞くと悪者のように感じるかもしれません。しかし様々な要因が重なり、政次の”裏切り”につながります。劇中の言葉を借りてみます。
この一言に集約されています。あらすじの中で、小野政次はいくつもの選択を迫られます。しかしそのどれもが、選択する余地のないものばかり。「おんな城主 直虎」では、ぜひ政次に注目して見てもらいたい。物語の中で一番”辛い”のは間違いなく政次だと思います。
おんな城主 直虎【感想まとめ】※ネタバレ注意
大河ドラマ「おんな城主 直虎」の感想をまとめてみました。ネットの感想の中には「面白い」という声や、反対に「面白くない」という声もあります。「面白い派」「面白くない派」それぞれの感想を紹介していこうと思います。
感想の中にはネタバレも含まれるもにもあります。ネタバレ苦手な方はご注意ください。まぁすでにあらすじの部分でがっつりネタバレしちゃってますが(笑)。
ネットの感想【面白い派】
#おんな城主直虎 録画したの見た
井伊の首脳会議どんどん人数減るの辛い
鶴の目が死んでるの辛い#真田丸 はエグい謀略も多かったけどこんなに人が死ななかった気がする
メンタル削られるよー直虎
いや、面白いんだけども— にちこ (@nichi1515) 2017年3月27日
おんな城主直虎がめちゃくちゃ面白い件について。ベルばらが好きな人や不憫キャラが愛しくてたまらない人にオススメ。
— ちょこ吉@武道館参戦(娘。 (@siroe1077) 2017年3月31日
女城主直虎一気見してるけど面白い
— ほるもん (@horumonnabesuki) 2017年3月31日
直虎が子供の時に転がり込んだホームレス、ムロツヨシだったのか。
ほぉぉぉぉ。
面白い展開やなぁ。— ??SHINGO?? (@onodrim) 2017年3月31日
録りためてた直虎を今週いっきに見て追い付いた。すげー面白い。そして何より柴咲コウ可愛いしカッコいいわ。最近は武井咲や横山ルリカも好きだけど、柴咲コウは格が違う。日曜日が楽しみ。
— まっすー (@ken023_massu) 2017年3月31日
面白い派【感想まとめ】
まずは大河ドラマ「おんな城主 直虎」が面白いと思う方の感想を紹介してみました。感想の中で印象的なのは「不憫」「メンタル削られる」という感想。これらは小野政次(高橋一生)さんについての感想でしょうね。
あらすじの部分でも紹介しましたが、小野政次は「おんな城主 直虎」の裏の主人公。井伊直虎(柴咲コウ)と同じくらい心理描写が丁寧に描かれます。感想が多いのも納得できます。
小野政次を演じる高橋一生さんの演技に関する感想も多いですね。そんな高橋一生さんのコメントを紹介します。演技に対する真摯な態度が感想の多さにつながっているのかもしれません。
高橋一生 コメント
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一国の主である井伊家と筆頭家老である小野家とでは、「違い」を肌で感じることも増えていくでしょうし。表層に見えている部分と本当の内なる部分――、政次の心の流れの表と裏とを大切にしながら演じていければと思っています。引用:http://www.nhk.or.jp/naotora/special/interview10/
また「おんな城主 直虎」では、多くの悲劇が描かれます。直盛(杉本哲太)の死、直親(三浦春馬)の死。などなど。戦国時代が舞台なので、人の死が描かれるのも分かります。ですが、その描き方がちょっとエグイ。メンタルを削られるのも分かります。
例えば、「おんな城主 直虎」1話では、直親の父・直満(宇梶剛士)の死が描かれます(1話でいきなり主要キャストが死にます)。この時は父の生首と、子供の直親が対面。さすがに直接的に生首は映りません。でもシチュエーションがエグすぎる。直親はまだ子供ですよ。しかも1話だし。準備してない視聴者も多かったはず。
私もいきなり1話でそんな展開になるとは思いませんでした。ちょっと精神的にくるものがありました。
そんな部分も「エグいけど面白い」という感想につながっているようですね。個人的にも「面白い派」の感想に賛同しています。
ネットの感想【面白くない派】
おんな城主直虎が全く面白くない。なんでかっていうと役者さんのお芝居が妙にオーバーなのと話と地理がわかりずらいこと。
— ナカノモナカノ (@nakanomonakano) 2017年3月26日
おんな城主直虎の何が面白くないかって、登場人物が99%バカで殆ど「見せ場」は感情的にがなりたてるシーンばかりってところだよね。
理性に訴えかけるものがない。 #おんな城主直虎— スミダ (@sumidanger) 2017年3月26日
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」が面白くない…
役者の演技やキャスティングにはノーコメントですが、脚本にひと言申し上げたい。
伝記物の合間に井戸端会議を多く入れた「歴史秘話ヒストリア」の長編を見せられてるようです。
ドラマでも何でもない。— gangben (@hayatabara) 2017年3月19日
直虎第9話「桶狭間に死す」3/5放映を観了! う~む、つまらないけど見てしまうなぁ~ 何がつまらないんだろ? まあ、家康の動きとか、ちょっとした陰謀とか、面白いとこもあるんだけどね~ 女性が主役の大河ドラマは、やっぱり面白くないなぁ~
— 鈴木五郎 (@Bonze_Yakuside) 2017年3月6日
まず舞台が静岡の辺境からほとんど動かないし、歴史イベントに積極的に関わっていくわけでもないし、そもそも直虎に関する史料も全然無いわけだから、歴史ドラマとしては期待できず、人間ドラマをしっかり表現していかないといけないのだが、これがもう全っ然面白くない
— オカメ八目 (@hatch_mock) 2017年2月20日
面白くない派【感想まとめ】
続いて「おんな城主 直虎」面白くない派の感想を紹介していこうと思います。面白くない派の意見は様々。「恋愛模様がつまらない」「史実と違う」「真田丸との比較」「女性主人公」などなど。感想は多岐にわたります。
そんな「面白くない派」の感想の中でも印象的なのが、「スケールが小さい」というもの。「おんな城主 直虎」のあらすじを一言で言ってしまえば、「お家騒動」。物語は主に井伊家の中で進みます。たしかにスケールは小さい。
大河ドラマといえば、誰もが知る歴史の大事件に直接関わっていく壮大さがあります。そんなダイナミックさを期待している人も多くいるでしょう。そんな方からすると「おんな城主 直虎」は物足りなく感じてしまうかもしれません。
描かれる時代は歴史の変革期ですが、舞台となるのは井伊家は遠江国にある小国。歴史をダイナミックに動かすというよりは、歴史の波に巻き込まれていくタイプ。そういう意味では今までの大河ドラマとは一味違います。
だからこそ、「恋愛要素」「友の裏切り」などが詳細に描けているということもあります。そこに魅力を感じなければ「面白い」という感想は持たないかもしれません。「面白くない」という感想が出てくるのも納得できます。
私の感想「先の展開に不安あり」
大河ドラマ「おんな城主 直虎」のあらすじと感想をネタバレありで紹介してきました。内容を3行でまとめてみます。
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- 大河ドラマ「おんな城主 直虎」は三人の幼馴染の物語
- 大河ドラマ「おんな城主 直虎」裏の主人公は小野政次
- 感想は賛否両論ある
最後に私の感想を書こうと思います。上でも触れたように私自身は「おんな城主 直虎」を面白いと思っています。たしかにスケールが小さいし、恋愛ドラマっぽいところはあります。でも私はそこが面白いと感じています。今までの大河ドラマと違った面白さがありますよね。
ただし、あくまで現時点での感想です。今この記事を書いてるのは2017年4月1日。「おんな城主 直虎」でいうと第12回「おんな城主直虎」が終わったところです。直親(三浦春馬)が死んで、井伊直虎(柴咲コウ)が城主となったところですね。
ここまで展開が早いとは思いませんでした。大河ドラマは大体全50話あります。そのうちまだ三分の一もいってません。しかし物語のあらすじ的にはかなり進んる。上で紹介したあらすじでは、「おんな城主 直虎」の物語を5分割しました。
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- 婚期を逃す直虎
- 井伊家当主死にまくり
- 桶狭間の悲劇
- 幼馴染三人の決別
- おんな城主 直虎 誕生
- 次世代イケメンに渡すバトン
このあらすじのうち、すでに4番目までいってます。私が物語最大のヤマ場だと思っていたのは、直親(三浦春馬)の死。これが物語のちょうど真ん中あたりで描かれるだろうなと想定していました。直親の死は、史実的にみても最大のヤマ場。これが終わってしまうと、あとは政次の死くらいしか事件は起きません。(今川家と徳政令をめぐる攻防もありますが、地味そうだし)
そんなわけで、12話にして物語のヤマ場のほとんどを消化してしまった「おんな城主 直虎」。今後の展開にちょっと不安を抱いています。面白さが失速してしまうのではないかと思っています。
不安は残りますが、脚本家はヒットメーカーの森下佳子さん(「仁-JIN-」「天皇の料理番」など)。まだまだヤマ場を用意しているのは間違いありません。そこに期待しているのも正直な感想です。
脚本家・森下佳子コメント
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敵でいながら敵ではない部分があったり、あるいは状況が変わって敵ではなくなるといったことが、ばたばたと起きるのが戦国時代です。そんな生々しい駆け引きが必要な状況を直虎がどう切り抜けていくのかというのも見どころです。引用:http://www.nhk.or.jp/naotora/special/interview01/