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物語は、クリスマスイブの夜に始まる。旺太郎（山崎賢人）が働くホストクラブ「ナルキッソス」。そこに旺太郎の人生を大きく変える女性が現れる。

個人資産100億円と言われる社長令嬢の並樹美尊（新木優子）である。

ある目的のために金を貢ぐ女を探している旺太郎にとって格好のターゲットである。旺太郎は、美尊に狙いを絞っておとしにかかる。

しかし、そんな旺太郎の前にもう一人の女が現れる。真っ白い顔に真っ赤な口紅。奇妙なその女は、男子トイレにいる旺太郎に迫る。そして、キスをする。キスした瞬間、旺太郎は動悸とめまいに襲われて絶命してしまう。

これは、旺太郎が死んだあとの世界の物語。

旺太郎の死体を隠蔽

旺太郎の死体を発見したのは、旺太郎の後輩である和馬（志尊淳）。彼は驚き、店長に報告する。店長の辻（弓削智久）も旺太郎の死に驚く。そして、旺太郎の死を隠蔽しようとする。

死体が見つかれば、店の営業を続けることはできなくなるからだ・・・。

長谷部の登場

そこに、美尊を捜しに長谷部（佐野勇斗)が現れる。旺太郎の死が外部にもれたら店の営業ができなくなる。

辻は、長谷部に襲い掛かる・・・。

旺太郎はお金持ちの令嬢・美尊に近づくために、彼女が参加している並樹乗馬倶楽部に入りこむ。

初乗り回で、なんとしても美尊との接点を作りたい旺太郎。美尊が馬場で一人でいるところにすかさず近づく。話しかける旺太郎に悲劇が訪れる。

立てかけていた大量の鉄骨が倒れてきたのだ。旺太郎は鉄骨の下敷きとなってしまう。身動きのできない旺太郎の前に、謎のキス女は再び現れる。

女のキスによって、旺太郎は死亡。女自身もその場に倒れてしまう。唖然とする美尊は、何者かに襲われてしまう・・・。

乗馬倶楽部による犯人捜し

警察の取り調べを受ける乗馬倶楽部。彼らも独自に犯人捜しを続ける。その調べの中で浮かび上がったのは、一人の人物で・・・。

美尊を襲ったのは、和馬であった。和馬は旺太郎に愛情を抱いていた。その報われない愛情から、美尊に嫉妬。そして犯行に及んだのだという。

美尊は頬を切りつけられて、大けがを負ってしまう。その事件のせいで旺太郎は美尊からの信頼を失う。

旺太郎は、タイムリープで時間を戻してやり直すことにする。宰子を見つけてキスをする。そして、旺太郎は死ぬ。

それから3か月後

顔に傷を負った美尊は、心を閉ざしていた。部屋から出ることもなく、引きこもりのような生活をしている。唯一会うのは兄の尊氏だけである。しかし、心の底から笑うことはできないでいた。

そんな生活の中で、美尊の部屋に紙ヒコーキが投げ込まれる。

神ヒコーキの主は、乗馬倶楽部の長谷部。紙ヒコーキには手紙が書いてあった。その内容は他愛のないことばかり。しかし、それはいつしか美尊の心の支えとなっていく。

美尊にとって新たな悲劇

そんな中、美尊にとって考えたくない悲劇が起こる。

旺太郎は、宰子のキスによって時間を遡れることを嫌というほど思い知っていた。何度も死に、何度も同じ時間を繰り返してきたのだ。

旺太郎は、その能力は美尊をおとすために使えることを思いつく。そして宰子に契約を持ちかける。

そんな中、尊氏は美尊に結婚を申し込む。これ以上尊氏に勝手をさせると自分が入りこむ余地がなくなってしまう。旺太郎は宰子にキスをさせるために最後の手段に出る。

宰子の目の前でビルから飛び降りる。そして、旺太郎は死んだ。

罪の意識にさいなまれる宰子

ビルから飛び降り、瀕死の状態の旺太郎を助けなかった宰子。キスをすればタイムリープで助けることができたのだ。

そんな宰子にさらに災難が降りかかる。祖母が他界したのだ。タイムリープをすれば、祖母を助けられるかもしれない。しかし旺太郎はもういない。

宰子の前には、あらゆる人物たちが通り過ぎる。宰子は誰とキスをするのか。そして、物語の最後にはとんでもない悲劇が待っていたのであった・・・。

尊氏と美尊は、ついに婚約をすることになる。婚約披露のパーティに忍び込む旺太郎。そこで、起死回生のアイテムを手に入れる。

公開されれば、尊氏が破滅することになるビデオテープ。これを利用すれば、尊氏を追い込むことができる。そして、美尊は自分のものとなる。

しかし、そんな時母親が転倒して意識不明の重体だという連絡が入る。

宰子のキス

母のことも気になるが、旺太郎は自分の目的を最優先した。その結果、母親は死んでしまう。

宰子は、旺太郎を説得。キスをすれば母親の命を救うことができるかもしれない。旺太郎は宰子とキスをする。そして、死んでしまう。

二人の死体を見た根津

旺太郎と宰子が倒れているところを見た、興信所の根津。彼は残されたビデオテープを拾う。そして、そのテープを使って郡次に取引を持ちかける。

その後、根津は死亡する。なぜ根津は死んだのか・・・。

尊氏を破滅させるためにビデオテープは消失した。しかし、ビデオテープにはコピーが存在していた。旺太郎はテープのコピーを求めて香港にわたる。帰国した旺太郎を持っていたのは衝撃の事実であった。

長谷部が死んだ。

長谷部は、尊氏を問いただすために会う約束をしていた。しかし、尊氏の代わりに現れたのは布袋 であった。布袋によって長谷部は殺害されてしまう。尊氏は後戻りのできない一歩を踏み出したのだ。

長谷部の死を回避した世界

これは、長谷部と尊氏が話し合い死を回避した世界の話。長谷部を殺そうとする布袋を止めて、尊氏は全てを謝罪した。

その結果、美尊へのプロポーズは成功。一方の旺太郎は、宰子をキスをして死亡。

これで邪魔をする者は、誰もいなくなった。

尊氏の恐ろしい計画

尊氏は美尊とともに新しい人生を歩みだそうとしていた。そんな尊氏の脳裏にはある考えがよぎった。考えるだけでも恐ろしいある考え・・・。

布袋は、尊氏に対して特別な感情を抱いていた。その想いが強すぎて、旺太郎の殺害へとつながる。旺太郎の死に悲しむ宰子。

旺太郎を救いたい宰子は最後の手段に出る。美尊に近づき、美尊にキスをすることでタイムリープをしようとしたのだ。そうして、美尊と宰子は死んだ。

狂い始める尊氏の人生

美尊の突然の死に、衝撃を受ける尊氏。美尊を愛していた尊氏の人生は大きくゆがんでいく。

尊氏は仕事で取返しのつかない大きなミスを犯す。追い打ちをかけるように、長谷部が12年前のクルーズ船沈没の原因が尊氏だと暴露されてしまう。尊氏の人生設計はもろくも崩れ去る。

・・・そして、尊氏はホストになっていた。かつて旺太郎がナンバーワンを務めていたホストクラブ「ナルキッソス」でナンバーワンホストにまで上り詰めていた。

尊氏を心配して、乗馬倶楽部の女性陣。尊氏は彼女たちの心までも虜にしていく。そして、さらにホストとしての地位を高めていく。なぜ尊氏はホストになったのか。

その理由には、尊氏の歪んだ感情があった。

旺太郎が美尊に近づくことが出来ているのは、そばにいる宰子に秘密があるに違いない。尊氏は、徐々に真実に近づきつつあった。そして、宰子に真実を話せと追い詰める。

そこに現れたのは、旺太郎。旺太郎は尊氏の目の前で宰子とキスをしてみせる。そして、ふたりは死んだ。

殺人犯となれる布袋

二人の死を間近で見た尊氏。状況的に殺人犯だと疑われる。尊氏は、とっさに布袋の名前を出して罪をなすりつける。尊氏の証言によって、布袋は殺人犯として扱われることになった。

刑務所に入り、そして出所。出所後も世間の目は布袋を殺人犯として見ていた。そんなこともあり、布袋の生活は荒んでいく。

そんな時、布袋の前に現れたのは真凛だった。

二人はお互いの過去を洗いざらい話す。同じ境遇にいることに気づいた二人は、意気投合。そのまま二人で一夜を過ごす。

そこで、布袋は尊氏に罪をなすりつけられたことを話す。布袋の話を聞いた真凛はある計画を思いつく。尊氏をゆすって二人で一緒に人生をやり直そうと言い出し・・・。

尊氏は、宰子の持つタイムリープの能力を調べようとしていた。宰子を工場に拉致して事実を吐かせようとしていた。そこに登場したのは、尊氏に呼び出された旺太郎。

旺太郎は尊氏を挑発。逆上した尊氏は旺太郎の首を締め上げる。旺太郎は、すきをついて宰子とキス。そして二人は死亡する。

二人が死んだことを見た尊氏。現場を去っていく。

長谷部の行動

尊氏が姿を消した今、美尊を幸せにできるのは自分しかいない。長谷部は使命感に燃えて立ち上がった。独自に事件を捜査してある結論にいきつく。

「全ての原因は宰子にある」

長谷部は菜緒と一緒に宰子の部屋を調べだす。手がかりの見つからない状況に長谷部は苛立つ。そんな長谷部を見た菜緒は長谷部にちょっかいを出す。そしてベッドに押し倒す。

二人がいい雰囲気になっているベッド。その下には信じられない人物が身を潜めていた。

郡次はベッドの下で出るに出られない状況に陥っていたのだ。