朝ドラ「半分、青い。」。ちょっと変わったタイトルですよね。
このタイトルには、深い意味が込められていました。
深掘りしていくと、脚本家の過去作「オレンジデイズ」にもつながる意味が込められていることが分かります。
脚本家・北川悦吏子さん自身の実体験がベースとなって、「半分、青い。」というタイトルにつながっていくようですね。
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半分、青い。タイトルの意味が深い
朝ドラのタイトルには、毎回意味が込められています。物語のテーマに沿った意味が付けられる場合が多いですね。
例えば、朝ドラ「わろてんか」には「笑ってください。笑ってほしい。」という意味が込められています。
吉本興業の創業者がモデルとなった「わろてんか」。笑いがテーマの物語にピッタリの意味ですよね。
このように、朝ドラ「半分、青い。」にも物語のテーマに沿った意味が込められています。タイトルの意味と、そこに込められた意味も紹介していきますね。
左耳の聴こえないヒロイン
「半分、青い。」は、ヒロイン・鈴愛のセリフがもとになっています。そして、そのセリフはヒロインの身体的な特徴から生まれました。
「半分、青い。」のヒロインは楡野鈴愛。彼女の性格は、とにかく明るい行動派。野山を駆けまわるような想像力豊かなお転婆の女の子です。
そんな鈴愛の人生の転機が、小学三年生の時に訪れます。
鈴愛は、病気で左耳の聴力を失います。鈴愛は聴こえなくなった片耳で雨音を聴きます。半分の耳からしか聴こえない雨音。
鈴愛は、そんな状況を面白がりある言葉を発します。
「半分、青い。」
このセリフが、朝ドラ「半分、青い。」のタイトルとなります。持前の発想力で、左耳の失聴さえ面白がる。そんな鈴愛の発想力が表現されたタイトルなんですね。
発想力がキーワード
左耳の難聴を乗り切ったように、鈴愛は持ち前の発想力で幾多の困難を乗り越えていきます。
「半分、青い。」の物語は最終的に、誰も作れなかった扇風機を鈴愛が開発するというところに行きつきます。
「発想力」というのは、朝ドラ「半分、青い。」の物語のキーワードとなっているようですね。
失敗って、楽しい
朝ドラ「半分、青い。」のテーマは「失敗って、楽しい。」です。公式サイトには、以下のように書かれています。
失敗って、楽しい。
今日とは違う明日が、きっと見つかるから
引用:https://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/about/index.html
左耳の聴力を失ったことを、発想力で楽しいことに変換するヒロイン・楡野鈴愛。
タイトルの「半分、青い。」には、失敗さえも楽しさに代えることができるという意味が込められているようです。
さらに深掘りしていくと、脚本家自身の実体験から「半分、青い。」が作られたことが分かります。
「オレンジデイズ」と「半分、青い。」の関係
朝ドラ「半分、青い。」は、原作なしのオリジナルストーリー。
「ロングバケーション」「あすなろ白書」「オレンジデイズ」など人気ドラマを手掛けた脚本家・北川悦吏子さん。「半分、青い。」は、彼女のオリジナル脚本です。
「半分、青い。」には、北川悦吏子さん自身の経験が入っています。
左耳失聴は実話
左耳を失聴している少女がヒロインの本作。実は、脚本家の北川悦吏子さん自身も左耳を完全失聴しています。
2012年に突発性難聴を発症。突然左耳が聴こえなくなります。その後、聴神経腫瘍と判明。そして、左耳の聴力を失います。
朝ドラ「半分、青い。」のヒロイン・楡野鈴愛は、脚本家の北川悦吏子さん自身が多く入っているキャラクターのようです。
そんな経緯を持つ北川悦吏子さん。2015年に行われたインタビューで「半分、青い。」につながるコメントをされています。
オレンジデイズのセリフ
左耳を失聴し、落ち込んでいたという北川悦吏子さん。「どうして自分ばかりこんな目に合うのか」と考え、泣いたこともあったようです。
そんな時、北川悦吏子さんは「このセリフ、前に書いたことあったな」と思ったそうです。
どうして私ばっかりこんな目にあうの?
私よりどうでもいいやつ、渋谷歩けば、たくさんいるじゃない?
引用:ドラマ「オレンジデイズ」より
上記は、ドラマ「オレンジデイズ」の障害を持つ主人公(柴咲コウ)のセリフです。障害を抱え、精神的に追い詰められた時のホンネのセリフ。
そして、そんなヒロインのセリフに続くのは、相手役(妻夫木聡)のセリフ。このセリフが、「半分、青い。」の意味にもつながっています。
一生、そうやって、なんで私ばっかりって言いながら生きていくのかい?
引用:ドラマ「オレンジデイズ」より
「オレンジデイズ」の物語の中では、ヒロインが立ち直るための言葉です。
この言葉に、北川悦吏子さん自身が励まされたといいます。過去に自分が書いた作品の登場人物に、教えられ、励まされているとコメントされていますね。
そう。愚痴ってばかりでは、本当に、人生はつまらない。人生が死んでしまいます。自分の書いた作品の登場人物たちに、教えられ、励まされます。
引用:https://dot.asahi.com/aera/2015051900115.html?page=2
半分、青い。につながる
脚本家・北川悦吏子さん自身の経験が、朝ドラ「半分、青い。」に込められた意味に直結していると思います。
左耳を失聴して絶望。そこで気づいたのは、愚痴ってばかりではつまらないということ。
そんな想いから、「失敗って、楽しい」という朝ドラ「半分、青い。」のテーマが生まれたのではないでしょうか。
ヒロインの楡野鈴愛が、左耳を失聴してもなお「半分、青い。」と楽しめる発想力を持っていることにもつながります。
朝ドラ「半分、青い。」のタイトルには、脚本家・北川悦吏子さん自身の人生訓のような意味が込められていました。
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