大河ドラマ「おんな城主 直虎」。恋愛要素がかなり強めの大河ドラマです。この恋愛ドラマ感に賛否両論の声が挙がっています。恋愛ドラマ肯定派は「ハマる」「好き」。否定派「残念」「脱落するかも」と様々な意見が並びます。そんな意見をもっと詳しく紹介していきます。

 

「なぜここまで恋愛要素が強いのか」「史実ではどうなのか」についても調べてみました。「おんな城主 直虎」には恋愛要素が入るべく深い理由がありました。

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おんな城主 直虎”恋愛ドラマ”に賛否両論

 

大河ドラマ「おんな城主 直虎」。マイナー主人公、女性主人公ということで放送前から不安の声が上がっていました。歴代大河ドラマのワースト視聴率を記録した「花燃ゆ」とダブって見える人が多かったようです。

 

さらに「おんな城主 直虎」では”型破り”な設定があります。それは、恋愛ドラマだということ。井伊直虎(柴咲コウ)を中心に、直親(三浦春馬)、政次(高橋一生)の三角関係が物語に深く関わってきます。関わるというより、その三角関係が物語の一番のテーマともいえそうです。

 

この”型破り”な恋愛ドラマ仕立てに賛否両論がありました。放送前も「不安」の声と「期待」の声が入り混じっていました。「おんな城主 直虎」の放送が始まると、その声はさらに激化。恋愛ドラマを「面白い」「新しい」という声がある一方で、「残念」「脱落」という声も上がりだしています。

 

私も毎週大河ドラマ「おんな城主 直虎」を見ています。見ていると、前評判通り1話から通して恋愛要素強め。戦国時代が舞台の恋愛ドラマです。直虎、直親、政次の三角関係に加え、しの(貫地谷しほり)まで出てきて三角関係が四角関係に発展しています。

 

「おんな城主 直虎」の中に登場した恋愛ドラマっぽいセリフを抜き出してみました。セリフだけ聞くと普通の恋愛ドラマです。

 

■小野政次(高橋一生)
===============
「還俗して俺と一緒になるか」

「出家出家と言いながら、どこかで亀之丞さま(直親)と一緒になることを望んでおられるではないか」

 

■井伊直親(三浦春馬)
「死んで一緒になるしかない」

 

■しの(貫地谷しほり)
===============
「わたくしは必ず子を産んでみ見せまする そなたを決して還俗などさせはしません」

 

完全に恋愛ドラマ。しかも結構ドロドロの恋愛ドラマの様相です。直親と直虎は両想いだけど状況が一緒になることを許さない。政次は直虎が好きで、直親に嫉妬している。しのは直虎に嫉妬している。などなど。恋愛要素が盛りだくさんです。

 

恋愛ドラマとしてはすごく面白いですが、大河ドラマとしては・・・。という声があるのも納得できる気がします。恋愛ドラマ化している大河ドラマ「おんな城主 直虎」へのネットの声を紹介していきます。

 

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恋愛ドラマに「残念」「脱落」の声

まずは、恋愛ドラマをあまり好ましく思っていない声。私は恋愛ドラマ擁護派ですが、「残念」「脱落した」という声が出るのも理解できます。そもそも大河ドラマに恋愛要素を求めていない人も多いですからね。

 

 

ネットの声で印象的なのが「大河ファン大丈夫なのか」という言葉。恋愛要素が強いと、大河ドラマらしい大河ドラマを望んでいる層は脱落しかねません。中にはもうすでに脱落したという声まであるようですね。新しい試みなので痛みは伴いますが、これが吉と出るか凶と出るか・・・。

恋愛ドラマに「期待」「ハマる」の声

一方で恋愛ドラマを肯定的に捉えている人の声を紹介します。私もどちらかというと恋愛ドラマ肯定派。肯定派の声を見ているとなんとなく女性の支持率が高いのかなと思います。逆に男性の高年齢層は恋愛ドラマに嫌悪感を示すのかもしれませんね。

 

 

大河ドラマ「おんな城主 直虎」の恋愛ドラマ化に肯定的な意見の中で印象的なのは、「恋愛ドラマとしてみれば面白い」という声。従来の大河ドラマではなく、もはや時代劇の恋愛ドラマとしてみれば面白い。たしかにその通りかもしれません。大河ドラマとしてみるから、恋愛要素にガッカリするワケで・・・。まぁそれだと大河ドラマファンは報われませんが(汗)。

 

恋愛ドラマ肯定派の中では、ある議論が活発に行われています。それは直虎(柴咲コウ)を想い合う二人。直親(三浦春馬)と政次(高橋一生)のどちらが好きかという議論。

直親派?政次派?で大興奮

大河ドラマ「おんな城主 直虎」の中心人物は井伊直虎(柴咲コウ)。その直虎を取り巻くのは、元許嫁の井伊直親(三浦春馬)と家の中で孤立する小野政次(高橋一生)。少女漫画のタイプに当てはめると「直親が王子様タイプ」「政次は悲哀に満ちた二番手」という感じでしょうか。

 

このタイプの違う二人を見て、視聴者からは「選べない!」の声が続出しているようです。ネットの声をまとめてみました。

 

■王子様 直親派
===============
三浦春馬、王子様みたい…

 

幼なじみがあんな爽やかなイケメンになって帰ってきたら、好きになるよね~

 

亀がイケメン過ぎてやられた!

引用:https://mdpr.jp/news/detail/1661324

■二番手 政次派
===============
鶴を見てるのが切なすぎて…

 

亀もかっこいいけど、どうしても可哀想な鶴に肩入れしちゃう

 

一生さんの演技いい

引用:https://mdpr.jp/news/detail/1661324

 

ネットの声の印象でいうと、政次(高橋一生)派の人の方が若干多い感じです。ちなみにこの議論が起こるのは、制作陣の計算のうち。ドラマの構造もこんな議論が起こるように仕組まれています。また、NHKが公開したPR動画もこの議論を象徴するような内容のものがあります。

 

大河ドラマ「おんな城主 直虎」に出演する女性キャストが、「どの男がいいか」について白熱した議論を繰り広げています。話題に上がらないムロツヨシさんにぜひ注目してみてください。めっちゃかわいそうwww。

 

↓大河ドラマ「おんな城主 直虎」女子会編

 

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恋愛ドラマになった理由は?

そもそもなぜ大河ドラマ「おんな城主 直虎」が恋愛ドラマになったのか。その理由を脚本家の森下佳子さんが語っています。森下佳子さんは「天皇の料理番」「世界の中心で愛を叫ぶ」など数々のヒット作を生んだ脚本家。恋愛ドラマにも定評があります。

 

そんな森下佳子さんのコメントの内容を紹介しますね。

 

恋愛模様も描きます。直虎は尼僧ですが、そこは掟破りにやらせていただこうかと(笑)。色恋を目的に書くわけではありませんが、人間関係を描いていく中で、自然と色恋や情が絡んでいく。書き進めるうちに、『この人がこの人のことを好きにならないとおかしい』という発見があって、それは随時反映していきたいと思っています
引用:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170108-00000304-oric-ent

 

大河ドラマのモチーフは、「政治的駆け引き」だとしながらも、そこに恋愛要素を盛り込んでいます。コメントを読んでいるとたしかに恋愛要素が入ってくるのが当然の流れのようにも思えてきます。特に放送「おんな城主 直虎」を見ているからこそ、恋愛要素のない脚本は想像がつきません。

おんな城主 直虎 史実に恋愛の影なし!?

 

大河ドラマ「おんな城主 直虎」では恋愛要素もりもりで描かれます。一方でその脚本の基になった史実ではどうなのでしょうか。史実の井伊直虎の恋愛模様を見てみようと思います。

史実①直親は逃亡先で結婚してた

大河ドラマ「おんな城主 直虎」では、1話で許嫁である直親と直虎は離れ離れになってしまいます。そして10年の時を経て直親が直虎のもとに帰ってくる。逃亡先でも直親は直虎のことを思い続け、結婚はしていません。帰ってきてすぐに直虎と結婚しようとします。出家しててもお構いなし。結婚するために直虎は死んだことにしようとさえ提案してきます。

 

この純情でまっすぐな直親にキュンとする人続出。しかし史実ではこうはなっていません。

 

史実では直親は逃亡先で結婚。妻をめとっています。井伊家の当主となるべき人物なので、少しでも早く妻をとらせる。その理屈は分かります。考えたら当然のことのようにも思えます。でもちょとガッカリ。「直虎一途ではなかった・・・」という気持ちになります。史実と大河ドラマの大きな違いの一つです。

 

史実は恋愛ドラマではなく、まさに政治的駆け引きのドラマ・・・。

史実②そもそも史料が少ないから・・・

大河ドラマ「おんな城主 直虎」の主人公・井伊直虎はかなりマイナーな人物。性別も明らかになっていません。大河ドラマ放送前に「直虎男説」も浮上しましたよね。少しの新史料が見つかるだけでその存在が揺らぐくらいマイナー人物といえます。

 

そんな井伊直虎に関する史料はかなり少ない。性別も危ういのに、周囲の恋愛模様なんて史料は残っていません。政次が直虎に恋心を抱いていたのも、しのが直虎に嫉妬するのも史料にはない部分。

 

それでも大河ドラマ「おんな城主 直虎」の恋愛要素に説得力があるのは、史実から大きく外れていないから。少ない史料から矛盾が生じないように恋愛要素を盛り込む。だから、よくできた恋愛ドラマに見えます。

 

史料が少ないことは、逆に制限が少ないということ。恋愛要素が入る余地が十分にあるということでしょうか。

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私の感想「上手く両立」

大河ドラマ「おんな城主 直虎」の”恋愛ドラマ感”に関する賛否両論を紹介してきました。内容を3行でまとめてみようと思います。

 

【3行まとめ】

  • 大河ドラマ「おんな城主 直虎」は恋愛要素強め
  • 恋愛ドラマ感に賛否両論
  • 史料が少ないからこそ、恋愛要素が自由に入る余裕がある

 

最後に私の感想を書きます。先にも書きましたが、私は恋愛ドラマ感に肯定的。見ていてすごく楽しいです。恋愛要素が入ってくることで、より登場人物に感情移入ができる。感情の動きもすごく分かりやすくなります。

 

私は大河ドラマ全般に関して「難しい」「分かりにくい」というイメージを少なからず持っていました。脚本家の森下佳子さんも言っているように、大河ドラマの根幹は「政治的駆け引き」です。大河ドラマでは、「家のため」という指針を基に動く登場人物が多い。これが理解しにくい要因の一つでした。

 

大河ドラマ「おんな城主 直虎」でも、もちろん「家のため」という要素はあります。そこに恋愛要素が入ることで「家をとるか、自分の幸せをとるか」と直虎が悩む。この”悩む”という工程が入るだけですごく明快になります。直虎に感情移入もできるし、共感しているから感情の動きも分かりやすくなります。

 

そういう意味で大河ドラマ「おんな城主 直虎」はすごく見やすい。大河ドラマ「おんな城主 直虎」を大河ドラマではなく、恋愛ドラマとしてみる声もあります。しかし、私は恋愛ドラマだけでなく、大河ドラマ感も十分表現できていると思います。二つの要素がバランスよく両立しています。

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