朝ドラ「半分青い」に実在の漫画が登場しています。そのタイトルは「いつもポケットにショパン」。
その作者名は秋風羽織(豊川悦司)。劇中で鈴愛が憧れる漫画家です。
ですが、実は実在する漫画家さんの作品。劇中では名前が変更されて掲載されているようですね。
この記事では、「鈴愛が憧れる漫画家とは?」「実在する漫画家とは?」について紹介していこうと思います。
「半分青い」は、漫画家を目指す物語
朝ドラ「半分青い」のヒロイン・鈴愛(永野芽郁)は、漫画家に憧れて上京します。そして、漫画家のアシスタントとして働くことになります。
鈴愛が憧れる漫画家とは誰なのか。そして、その漫画家にモデルはいるのか。
父親の漫画好きが影響
鈴愛が漫画を好きになったのは、父親・宇太郎(滝藤賢一)の漫画好きが大きく影響しています。
そのため、劇中で描かれる年代よりも少し古めの漫画が登場しています。「あしたのジョー」「いつもポケットにショパン」などがそうですね。鈴愛は、20年~10年前の漫画を好んで読むことになります。
ちなみに、鈴愛が特に愛読しているのが「いつもポケットにショパン」。この漫画を描いた(という設定)漫画家に憧れ、やがてアシスタントとして漫画制作に関わることになります。
※「いつもポケットにショパン」は、実在の漫画家さんの作品。劇中では秋風羽織という漫画家の作品ということになっていますが、実際にはくらもちふさこさんの作品。このあたりについては下で詳しく紹介していきますね。
憧れの漫画家
鈴愛が憧れることになる漫画家は、秋風羽織(あきかぜ・しおり)。売れっ子の少女漫画家です。
乙女な雰囲気の漂う名前ですが、その正体は中年のおじさん。豊川悦司さんが演じています。強面のトヨエツさんが少女漫画役を演じることになるとは思ってもみませんでした。
ヒロイン・鈴愛の人生に大きな影響を与える一人となるようですね。
しかし、漫画に対しては一切の妥協を許さない。鈴愛は、秋風羽織の漫画に魅了されて漫画の世界にのめり込んでいく。
同時期に活躍した漫画家
朝ドラ「半分青い」では、ヒロインの鈴愛が漫画家を目指す物語です。時代的には、1980年代から1990年代あたり。
この時期に活躍した少女漫画家を並べてみました。現代でも活躍されている漫画家さんが多いですね。
===============
「有閑倶楽部」
「砂の城」
「シンデレラの階段」
■池野恋
===============
「ときめきトゥナイト」
「ナースエンジェルりりかSOS」
「ときめきミッドナイト」
■篠原千絵
===============
「闇のパープル・アイ」
「海の闇、月の影」
「天は赤い河のほとり」
■吉田秋生
===============
「BANANA FISH」
「海街diary」
「無敵のライセンス」
実在の少女漫画「いつもポケットにショパン」が使われてる!
朝ドラ「半分青い」のヒロイン・鈴愛(永野芽郁)。彼女は、少女漫画家・秋風羽織に感化されて漫画家を目指すことになります。
「半分青い」自体はフィクション。ヒロインのモデルも、地元の梟町も架空の存在です。ただ、劇中に登場する漫画だけは実在のものを使っています。
「あしたのジョー」なども、劇中で話題になっていましたよね。そして、鈴愛が読んでいる漫画も実在のものを使っています。
架空の漫画家・秋風羽織の作品として登場する「いつもポケットにショパン」。この漫画も実在の漫画家の作品です。作者名だけ変更して、カバーなどはそのまま使っているようですね。
実際は、漫画家・くらもちふさこさんの代表作です。
漫画家・くらもちふさこの「いつもポケットにショパン」
「半分青い」の劇中に登場する「いつもポケットにショパン」は、漫画家・くらもちふさこさんの代表作。
1980年から1981年にかけて「別冊マーガレット」に連載されていた漫画です。クラシック音楽を題材とした作品ですね。ドラマレコード化もされた人気の作品です。
作者のくらもちふさこさん自身が、学生時代にピアノを習っていたこともあり、それが音楽が題材として選ばれた理由のようでね。
ピアノの先生から、「あなたはショパンを演奏するのは向いていない」と言われた経験があり、「ショパンの音楽への憧れと敬意」という意味がタイトルに込められています。
そんな「いつもポケットにショパン」のあらすじをざっくりとまとめてみました。
高校で再会を果たすが、そこにかつての幼馴染の面影はなかった。季晋は、麻子をライバル視。二人の心の距離は遠く離れていたのだ…。
やがて、麻子はピアノの才能を開花させていく。
漫画家・くらもちふさこの代表作
漫画家・くらもちふさこさんは1970年代から現在まで活躍されているベテラン漫画家。ちょうど「半分青い」で描かれる時代とも重なりますね。
代表作は、「いつもポケットにショパン」のほかに「天然コケッコー」「花に染む」などがあります。「天然コケッコー」は、2007年に実写映画も公開されていますね。
そんな漫画家・くらもちふさこさんの代表作をざっくりと並べてみました。数が多いのでほんの一部の作品だけで申し訳ないですが汗。
- 「メガネちゃんのひとりごと」
(1972) - 「わずか5センチのロック」
(1976) - 「おしゃべり階段」
(1978) - 「いつもポケットにショパン」
(1980) - 「アンコールが3回」
(1985) - 「Kiss+πr2」
(1986) - 「タイムテーブル」
(1987) - 「海の天辺」
(1988) - 「天然コケッコー」
(1994) - 「駅から5分」
(2005) - 「花に染む」
(2010) - 「asエリス」
(2012)
【ネタバレ】鈴愛は漫画家になれる?なれない?
朝ドラ「半分青い」の漫画家と、劇中登場する漫画について紹介してきました。
最後に、「鈴愛は漫画家になれるのか」というネタバレを書こうと思います。内容を知りたくないという方は、ここは飛ばしちゃってくださいね。
結論を言うと、鈴愛は漫画家にはなれません。
秋風羽織に憧れて漫画家を目指してアシスタントになるものの、途中で挫折してしまいます。
「半分青い」は、漫画家になる物語ではありません。物語的には、鈴愛がモノづくりの道に進み、「画期的な扇風機」を開発するまでの物語です。知らない方にとっては「え?そうなの!?」と驚く方もいるかもしれません。私も最初に知った時は驚きました。
漫画家を目指してみたり、かと思ったら扇風機を開発したり、ヒロインの鈴愛はあっちこっちに進路を変えています。正直「物語に一貫性がないな…」と思ってしまいました。
ただ、「半分青い」のキャッチフレーズを読んで納得。考えが変わりました。
「半分青い」の物語の大きなテーマは「失敗」です。ヒロインの口癖は「やってまった」。失敗を楽しさに変換する豊かな感性を持っています。
漫画家の夢を挫折したとしても、それをマイナスに考えるのではなく新しい道への糧だと考える。前向きに考えるヒロインでした。
そういう意味で、「半分青い」は一貫性を持っているストーリーでした。
■関連記事
→半分、青い|岐阜ロケ地(撮影場所)まとめ【岩村・土岐…】
→半分青い主演女優・永野芽郁|主役の役どころ・作品一覧・評価
→半分、青い。藤堂誠(ボクテ)役キャスト・志尊淳【コメントに感動】
→半分、青い。タイトルの意味【オレンジデイズとつながってる】
→半分、青い。実在もモデルはある?【ヒロイン・漫画家・扇風機…】
→半分青い「面白くない」「つまらない」評判が悪い10個の理由